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56日目 大成~江差

20070601091007
31日、4時起床。5月が終わるね。あっという間だ。またすぐに正月が来るよ。昨日、寝袋を使わずに寝たらさすがに寒かった。朝は寒さで目が覚めた。昨日のサイダーを開蓋即飲、牛飲馬食。5時に出発。早朝からのスタートで、さあ今日は捗るぞーと期待して1時間ほど歩いてからコンビニにて本格的朝食。激メンワンタンメンとバターシュガーパン。地域ネタですんませんが、セイコーマートの歌が頭から離れず。「田舎のばあちゃん、おいしいトマトが、採れたからって、送ってきたよ、ご飯におやつに、パクパク食べる、だから今日も、全力疾走、フレッシュフレッシュフレッシュ、おいしさフレッシュセイコーマート」てな感じの歌。いいね、あれ。
朝だから空気もなんだか気持ちよく、すいすい進んでいると道路端に軽自動車が止まり、運転手のおばちゃんが中から手招きをする。近づいて話を聞こうとすると、おばちゃんは助手席の荷物を後部座席に移しながら「乗んなさい」と言った。自分が状況を説明し断ると、おばちゃんは少し残念そうな顔をして「じゃ、歩きなさい」と言った。おばちゃんはこれから山を越えて隣町の眼科病院まで行く途中なのだという。手を振って別れた。
トンネル内ではツバメが巣をつくっている。出口に近い辺りでトンネル内の電灯にポコポコと泥を盛ったような巣がいくつも出来ている。中からヒナが顔を覗かせた。「巣立ち」という言葉が一番しっくりくるのは鳥だ。そんな気がした。
途中、海沿いの切り立った崖に上る坂道で「生命の泉 能登の水」と書かれた標識を見つけた。「いのちのいずみぃ?」その文句に強く惹かれた自分は、ルートを変更し、さらに山の上へと続く道を進んだ。しかしまあ、標識には600m先とあったからすぐである、歩いていくと地元民の方が「まあ、わざわざ水を飲みに?ご苦労さん」と挨拶してくれた。期待に胸高鳴らせながら向かう。あった。小さなあずまやの下、水が溢れ出ている石がある。自然に湧いて出ているものなのだろうか。自分は腰を屈めて両手を受け皿にして飲んでみた。水だ。リュックの中のペットボトルを取り出して、中に入っていたコンビニトイレの水を捨て、この能登の水を詰めた。当たり前かもしれないが無色透明。あずまやのすぐ隣にあったお稲荷さんにお賽銭を投げてお礼を言い、ついでに旅の加護までお願いしてその場を去った。
さあ、生命の水を飲んだことだし、調子よく行きますかあ、と歩き出してすぐ、また生命の泉があった。これは後になって分かったことだが、この町には生命の泉が何箇所もあったのだった。わざわざ坂を上らんでも、その先に近いのがあったのだ。
昼に向かい太陽が昇ると反比例して自分の歩くペースは落ちていった。密かに移動距離最高記録の大台50kmを狙っていたのだが、この調子ではどうだろう。そんなことを思いながら歩いていると、突然車のクラクションが鳴り、振り向いてみると道路脇に車がハザードをたいて止まっている。自分が歩く方向と反対方向の車だし、なんだろ、と思って見ていると、あっ、さっきのおばちゃんである。どうやら病院帰りのようだった。「あんた、ずっと歩いてたん?」と言うので「そうですよ」と答えた。そのおばちゃんが言うには、(自分が)息子によく似ていてほっとけない、あんたが心配でならん、親はいるの?、あんた仕事は、ニートってやつか、あたしは77歳なんだ、食堂をやっててね、と言ってももう子供達に譲ったからあたしはやってないんだけど、あんた年賀状くれる?とのことで、自宅の住所を渡されて、また手を振って帰っていった。なんだか自分はキツネにつままれたようだったが、来年の正月は予定では九州にいるはずである。書いてあげるか、年賀状。と思い、渡さ
れた住所、それも郵便物の封筒である、それをリュックにしまってまた歩きだした。
南に下ってくるにつれ、セラーズというコンビニが増えてきた。昼、そのセラーズで休憩。昼食をとった後、すぐ温泉へと向かった。13時、乙部温泉着。そんなに広くはないが自分の好みの風呂屋だ。露天風呂とサウナがあって、混んでなく、畳の休憩所がある、そこでは軽食と酒が出て、テレビを見ながらゴロゴロ出来る、そんな風呂屋。ただ、シャンプーもボディーソープも置いてなくて、浴室で人にシャンプーをもらったら、その人に「さっき、歩いてたよね」と言われた。見られているもんである。ボディーソープは我慢しようと、何もつけないタオルで体を洗っていたら、その人は「どこから来てんの?」と言って石鹸まで貸してくれたのだった。
風呂上がり、横になっていたら2時間も寝てしまって、とりあえず江差までは行かなければと外に出た。いつの間にか空が曇りはじめている。少し歩くと、やあ、正面の方からチンドンチンドン賑やかな音が聞こえてきた。祭りでもあるのかと思ったら違う、小学生の鼓笛隊の演奏であった。この辺りの小学校はどこももうすぐ運動会があるらしい。江差に近づくと女子高生も見かけた。眉毛をいじくって化粧をバッチリした女子高生である。自分の地元では、まるで水商売をしているかのような女子高生や、すうぱあもでるみたいな女子高生をたまに見かけるがあれは反則であると思う。何が反則かって、法律で守られている立場なのだから誘惑するのは反則である。勝負するなら同じ土俵でして頂きたい。どすこい。なんちて。救われねえ。ま、それは冗談として、時々見かける女子高生って華って感じがしていいなあとよく思う。
後、江差「道の駅」着。セイコーマート近くのバス停で眠。明日も全力疾走、フレッシュフレッシュフレッシュ!

天候
晴れのち曇り
気温
朝17℃ 昼24℃ 夕20℃
歩数
58784歩
累計1047679歩
出費
カップラーメン×3・・274円
パン×2・・196円
缶ビール・・130円
ジュース×2・・288円
アイス・・98円
賽銭・・10円
風呂代・・400円
コーヒー牛乳・・100円
計1496円
累計122974円
食事
朝・・カップラーメン、パン、サイダー
昼・・カップラーメン、缶ビール
夕・・カップラーメン、パン、アイス、ジュース
休憩時・・ジュース、コーヒー牛乳、水
道中・・水
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57日目 江差~江良

20070602081631
6月1日、8時起床。起きて荷物をまとめていると外からバス停の中を覗く親子があり、どうやら子供を幼稚園か何かのバスに乗せるので来たのだろう、バス停に自分がいたので中に入りづらかったようだ。「ごめんね」と子供に謝って、「お兄ちゃん何してんの~?」と喋りかけてくるその子と話したり、お母さんと話したりしながらバス停を掃除して退出。すぐ脇のセイコーマートへ。ここで朝食。後、出立。
今日の予定は、とにかく進むこと。目的地は特に設けず日没まで歩き抜く。今日を含め函館まであと4日で行く予定だ。その為にはこの4日間で160km以上を歩かねばならず、出来るだけ距離を稼いでおきたい。昨日書き忘れてしまったが、国道229号線は江差で終わり、今日はすでに国道227号線に入っている。歩き出してすぐ、上ノ国(かみのくに)町からは国道228号線に変わった。
国道228号線はガラガラの国道だった。函館へ向かう車は上ノ国から木古内(きこない)へ抜ける道道5号線に向かうため、ぐるりと松前を回るこの海沿いの国道は一般の人はあまり利用しない道なのだろう。だから、こう言ってはなんだが上ノ国から松前まで60km位、地図上であまり栄えた町も見当たらない。そこが今日の不安なところであり、とにかく出来るだけ進もうと決めた理由でもある。
歩いていると、歩道の上でトカゲを捕まえて食べようとしているヘビがいた。こういう時、今にも食べられそうになっている者の方に肩入れしたくなるのは人の情だろうか。負けている方を応援したくなるのは何故だろう。自分はトカゲを助けることにした。「食べようとしている方だって腹が減ったところをやっと見つけた獲物かもしれないし、そういうのはそっとしておくもんだよ」という意見はあるだろう。でも、まあ、捕食中に自分に見つかってしまったヘビが運が悪いのだ。トカゲの腹に食い付いていたヘビをつつくと、トカゲとヘビは互いに自分を見て、まるで結託したかのように同じスピードで同じ方向に逃げていった。例えるならそれは、廊下でプロレスごっこをしていた中学生が教師の足音を聞いて同じ方向に逃げていくように仲良く逃げていったのだが、どうせならトカゲは少し違う方向に逃げればいいのだ。バカな奴である。
途中、国道沿いの放牧地で馬の親子が寄り添って草をはんでいた。馬を見るのは久しぶりのような気がする。サラブレッドだろうか。もう少ししたら子離れの季節である。競走馬は生後数ヶ月で無理矢理母馬から引き離される。そうやって馬を調教していくのだが、その時の母馬のいななきは悲痛だ。数日間ずっと仔馬を呼び続ける。仔馬の方も遠くで聞こえる母馬の声に応じて鳴き続けるが、数日すると親も仔も分からなくなってしまうのだ。忘れたふりをしているんじゃないか、と思わせるくらい互いに関心をなくす。それは恰もボケてしまった年寄りが自分の家族に「どちら様でしょうか?」と聞くように。
仁木の奥さんに江差に着いたら美味しいヨウカンがある、と聞いていた。それを直前まで覚えていたのだが、朝からエンジン全開で行く内につい町中を通り過ぎてしまった。ヨウカンを食べはぐったのが今日の残念である。
右は海、左は山、前と後ろは車がない曲がりくねった一本道という状況が続き、たまに集落があるもののそれも国道沿いではない。なんだか熊が出てきそうな道だなーと思っていたら、やっぱり看板があった。熊出没注意とある。何を注意すればいいのかよく分からないが、熊と格闘することになったもしもの時のことを考えてイメージトレーニングだけは入念にしておいた。知っているだろうか?熊にはパンチもキックも効かない。(当たり前だっ!)金太郎は相撲で熊に勝ったのだ。もし逃げきれず接近戦になったら、熊が立ち上がったところを猫騙し、次いで大腰、もしくは腕を掴んでの一本背負い、無理だな、体当たりか、窮鼠猫を噛む、目ん玉めがけて石を投げつけ死ぬ気で崖を下るとか、そんなとこだろうか。道路にはスズメバチの死骸もあったし、おっかない国道だ。
ところで、バス停は各市町村の持ち物のようで、よく町ごとで建物が統一されている。ある町ではバス停が全てログハウス様だったり、またある町ではレンガで統一されていたり。ドアが壊れているようなボロボロのバス停が並ぶ町は、財政がうまくいってないのかなと思う。いつの間にか車のナンバーが札幌から函館に変わっていて、これは気付いた時ちょっぴり嬉しかった。
函館まで、あと111km。松前はスルメが有名とあったからスルメイカの漁だろうか、日が暮れた水平線に幾つもの白い灯りが見える。江良、(えら)かな、自分も読み方を知らない。住みやすそうな町だ。その町の商店でカップラーメンを買ったら、店のおばちゃんがホッケのすり身のさつま揚げをくれた。この店には以前にも自分のような歩き日本一周の旅人がきたことがあるらしく、ちょうど自分と同じ位の歳だったそうで、やはり同じような人はいるんだなと思った。そう口にしたら、「そりゃいるさー」とおばちゃんは言った。あと、北海道の人は「ゆるくない」という言葉をよく使う。「大変だ」という意味だろうけど、旅の話をするとよく「それはゆるくねえなあ」と言われる。今日も2、3回言われたのだった。
国道沿いのバス停で眠。このバス停は今までで一番広い。今日気付いたこと、靴を脱いで砂利の上を歩いたら最高に気持ちよかった。

天候
曇り
気温
朝19℃ 昼(忘) 夕15℃
歩数
67863歩
累計1115542歩
出費
パン×3・・308円
カップラーメン×2・・193円
ジュース×3・・373円
発泡酒・・150円
計1024円
累計123998円
食事
朝・・カップラーメン、パン、ジュース
昼・・ジュース
夕・・カップラーメン、ホッケのすり身のさつま揚げ、発泡酒、ジュース
道中・・ジュース、水

58日目 江良~福島

20070604020145
2日、6時半起床。朝、バス停を出て川の土手で朝食をとっていたら、自分の背後に車が止まった。中からおばちゃんが降りてきて、ペットボトルにカルピスのようなものを入れて凍らしたものを自分にくれ、「私にも息子がいるからさ、頑張ってね」と声をかけてくれた。車を運転していたらここでしゃがんだ自分を見かけ、心配になったのだという。わざわざ車を引き返して自分に冷たいものを持ってきてくれたのだった。
今日は福島町まで行く予定。朝食を終え、8時過ぎにそこを発った自分は午前中に松前へたどり着けるよう休憩をはさまず歩くことにした。そして、11時20分松前着。松前は北海道南端の町であり、ここからならアレが見えるはず、とずっと海を眺めながら歩いていたら・・見えた!海の向こうに広い大陸。次なる舞台、本州は青森である。海の上を渡る橋から下を覗いてみると、テトラポッドにへばりつくようにしてウニがそこら中にいるのが見えた。あれ捕ったら密漁だろうか、怒られるかな、でも食いたいな、どうしようか、うーん、なんて悩みながら先へ先へ。
松前には松前城という城があり、それは小高い山の上に建っている。と言っても海からすぐ近くの山なので、国道からもちょっとした階段を上っていけばすぐなのだが、自分は変な道からこの城に向かった為に城の裏側に出てしまった。ベンチで少し休んでから、この城の中へ入ってみようかしらんと門の前まで行ったのだけど、入館料がかかるのでやめた。駐車場から城を写々丸。その後、国道沿いのセイコーマートで昼食をとることに。
昨日、親から電話があり「もっと野菜をとれ」と言われた。それは自分も重々承知していることで、例えば少し大きな町でスーパーを見つけ、運よく野菜ジュースが半額ででも出ていればこれは即買いだが、なかなかそうもうまくいかない。そこで今日の昼、試しにセイコーマートにて定価通りの買い物をして、栄養バランスと量の両面が満足するメニューを揃えてみた。
・カップラーメン
・メンチカツドッグ
・フレッシュサラダ
・乳酸菌飲料
以上、4点である。これで合計金額が640円。金の話になってしまうが、640円が1日3食で1920円。沖縄に着くのが9月いっぱいとして残り4ヶ月=120日だから、1920円×120日=230400円。これはキツイ。やはりこの食費は出てこない。自分は、持ち金と折り合いをつけた1日の食費を600円と見積もっており、だからやはり安易な食事に偏りがちである。これはもう仕方のないことだから、出来る限り考えてはいるが、毎食カップラーメンだろうと、野菜をとってなかろうと、あまり食事に関して口を出してほしくない。正直言ってしまえば、自分だって生ウニ丼を一回くらい食べてみたかったし、たまには民宿にでも泊まってしっかりと朝食をとりたい。でも、そんな金はこの前のパチンコですっちまったのさ。無宿者の宿命よ。だから今後は、さらに食費を切り詰めて競艇あたりで一発でかいのを当てて、ヒルトンでもオークラでもプリンスでもハイアットでもシェラトンでもペニンシュラでも、高級ホテルの最上階で燕尾服を着て裂きイカを食うぐらいの余
裕を持とうと思っている。
道路では軽トラックが船外機の買取りをしている。
「使わなくなった船外機、納屋に眠った船外機、ございましたら、どうぞお気軽にお声がけください」
はじめ、古新聞古雑誌の回収かと思ったら違った。漁業の町ならではだ。松前からしばらく行くと、北海道最南端「白神岬」が見えてきた。ここから青森の竜飛崎までが本州との最短距離らしく、20kmもないそう。記念写真をとって、石川さゆりの「津軽海峡冬景色」の♪ごらんあれが竜飛岬、という部分だけ歌唱してさらに先へ。道路脇の民家で犬が吠えているので、何事か見てみるとすぐ近くにキツネがいた。これはシャッターチャンスと、カメラを用意して近づくと逃げられてしまい、それを追っかけていたら、犬の飼い主のおっちゃんがその様子を見て笑っていた。話しをすると、あのキツネは毎日やって来るのだと言う。2枚撮れたよ。
セイコーマートで夕食。金をかけずに栄養をとるにはどうしたらいいかを引き続き考えて、自分が購入したのは千切りキャベツと牛乳である。カップラーメンの空き容器に袋詰めされた128円の千切りキャベツミックス120gを投入。ドレッシングをかけずにキャベツの甘味でひたすら食べて、終いに1L158円の牛乳をがぶ飲み。これでどうだっ。文句あるまい。福島町は千代の富士と千代の山、二人の横綱の出身地であるらしい。また、青函トンネルが地下を通る町でもあり、国道沿いに青函トンネル記念館なる面白そうな施設があったが、すでに閉館時間であった。そしてこちらも閉店時間間際、たまたま見つけたスーパーでギリギリ、半額のライスと惣菜(ザーサイ)、トマト、パン詰め合わせを購入。トマトが2個で50円という破格の値段で1パックだけ売っていて、即買いしたのだけど触るとブヨブヨしている。大丈夫なんだろうか。相田みつをに「トマトがトマトである限りそれは本物、トマトをメロンに見せようとするから偽物になるんだよなあ」という詩がある。見た目
はトマトだが、これはもしかしたらすでにトマトじゃないかもしれない。明日の朝食べることにした。
高校前のバス停を嫌って、夜道を歩いていたらなかなかバス停が見つからず、失敗したなーと思った頃に発見。入ろうとしたところに1台の車。乗っていたのは中年の夫婦で「さっき歩いてるのを見て、今そこで引き返してきたんだけどさ、先行くなら乗せてくよ。この先峠だし」と言う。「いえ、今日はここ(バス停)で寝ようと思いまして。歩いて回ってるんですよ。ありがとうございます」と返事すると、運転席にいた旦那さんが「俺も昔、札幌から釧路まで歩いたことがあるんだよ。10泊11日。だからさ」と言った。その旦那さんは「はい、これ」と黒酢ジュースをくれ、車をUターンさせて「グッドラック」と手を振りながら去っていった。バス停の近くにどこからか逃げてきたのだろう、首輪をつけた犬がいて自分の周りをウロウロしているのでパンを半分ちぎってあげた。残りの半分を自分で食べていると、また道路脇に車が止まった。軽のジープ。運転していたのは同年代と思われるスキンヘッドの男性で「ヒッチハイク?俺、函館まで行くんだけど乗ってく?」と言う。自分
は礼を言って断った。実は今日、夕方にも1台「函館へ行く」という車が止まってくれた。毎日毎日、本当に素晴らしい人々との出会いに感謝する。犬とも別れてバス停で眠。函館まであと69km。

天候
晴れ
気温
朝15℃ 昼21℃ 夕19℃
歩数
62577歩
累計1178119歩
出費
フレッシュサラダ・・272円
カップラーメン・・105円
乳酸菌飲料・・105円
メンチカツドッグ・・158円
牛乳・・158円
カップウドン・・88円
グレープフルーツサワー・・99円
千切りキャベツミックス・・128円
パン×2・・316円
パン詰め合わせ・・160円
ライス(半額)・・91円
惣菜(半額)・・49円
トマト×2・・50円
計1779円
累計125777円
食事
朝・・パン×2、フルーツジュース
昼・・カップラーメン、メンチカツドッグ、フレッシュサラダ、乳酸菌飲料(ソフトカツゲン)
夕、夜・・カップウドン、千切りキャベツミックス、グレープフルーツサワー、パン、牛乳、黒酢ジュース
道中・・水

59日目 福島~木古内

20070604090618
3日、5時起床。バス停内で朝食。外では7時のチャイムに合わせて犬が歌っている。
出発。今日は木古内まで約32kmの移動を最低目標に掲げた。福島町から木古内までは内陸に国道が入っているため、今日一日は峠越えになりそうだ。緩やかな坂を上りはじめてすぐ、変な看板を発見。
「あわび最中 イカサブレー」
名物だろうか?アワビもイカも好きだが、最中とサブレーになってしまうとあまり食べる気がしない。
福島と木古内の間に知内(しりうち)という町があり、そこには道の駅もあるから、とりあえずそこへ向かおうと決めひた歩く。その道中、正午過ぎ、初めて旅人と話しをした。自転車に乗った50歳位のおっちゃんで、今朝青森からフェリーで函館に渡ってきたのだという。ここから函館までは60km近くあるから、やはり自転車の移動力というのは大したものだ。おっちゃんはこれから利尻(りしり)島へ向かうのだという。出身を聞いたら東京ということで、「東京からここまで何日かかりましたか?」と聞いたら、10日ぐらいだと言っていた。そして、もう一つ気になる情報が。自分の前を歩いている人がいるらしい。自転車のおっちゃんが言うには、その人も函館へ向かっていたそうで、なんと60歳のおっちゃんだと言う。追いつきたい。追いついて、話してみたい。自分がいつも聞かれるように「何故、こんなことをしてるんですか?」と聞いてみたい。
途中、青函トンネルの出入口が見えた。山に入る普通のトンネルのようである。しかし、あれが50km以上の距離にわたって北海道と青森を結ぶ、世界最長の海底トンネルなのだ。海の底に穴を掘るというのは、どういうものなのだろう。どういった技術なのだろう。想像もつかない。
知内町は北島三郎の出身地らしい。道の駅につくと、スピーカーからひっきりなしにさぶちゃんのヒット曲が流れている。「与作ぅぅぅ」と聞こえてくる。演歌好きにも演歌嫌いにもたまらない憎い演出である。そこのトイレで休憩していたら、一人のおじちゃんが話しかけてきた。少し会話をした後、「ちょっとこっち来い」と自分を誘う。何かと思い、そのおじちゃんの後をついて外の駐車場まで行くと、1台のトラックまで案内された。「俺はもう、今日商売やる気ねえから」と言いながら荷台を何やらゴソゴソやったと思ったら、出てきたのは焼き芋である。そう、おじちゃんは石焼き芋屋だったのだ。ありがたい、おじちゃんはホクホクの焼き芋を2本、紙袋に入れて自分にくれた。そのおじちゃんも車の中で寝泊まりしながら全国で焼き芋を売り歩いているのだと言い、しばらく旅先のことやカーフェリーの話をしていた。その後、おじちゃんは「日曜日だけホテルに泊まることにしてるんだよ」と言って函館へ向かっていった。自分も支度をして、木古内へ続く峠の下り道を歩き始め
た。その道すがら、アリの大行列を発見。中途半端な行列じゃない。1kmに及ぶ往来で、もしかしたらアリ帝国北海道支部かもしらん。
話が逸れるが、今日は競艇SG総理大臣杯というビッグレースの優勝戦の日である。自分はこのレースを買うことにして、親父に電話した。親父は競艇の電話投票会員に入っていて、いつでも携帯電話から舟券が買える。その時、親父は電話に出なかったのだが、あとで折返しの電話がかかってきた。代金はツケにしてもらって、3-1-4、これは前にも言ったが314(さとし)で自分の目なのだが、3連単で千円買ってもらった。結果、はずれ。次回に乞う御期待。
夕方、木古内着。川で少年が水切りをして遊んでいる。また海沿いになった国道を日没まで先へ進んだが、この辺りにはまるでバス停の小屋が見当たらない。仕方なく見切りをつけて浜で寝ることに。そんな調子で、さっきから浜の砂利の上にシートを敷いて寝袋に入っているのだけれど、浜はダメだね。湿気が強くって。さあ、明日はいよいよ函館だ!

天候
曇り
気温
朝15℃ 昼17℃ 夕14℃
歩数
53490歩
累計1231609歩
出費
なし
累計125777円
食事
朝・・ライス、惣菜(ザーサイ)、牛乳、トマト×2、パン
昼・・パン、焼き芋、水
夕・・焼き芋、水

60日目 木古内~函館

20070606115309
8時起床。起きて頭をボリボリ掻くと、爪の間にフケが溜まる。函館へ着いたら4日ぶりの風呂だ、とあくびをしながら寝袋をたたんだ。海のほうを見ると、昨夜はすぐ5m位脇まで打ち寄せていた波が、干潮で50mほど先まで引いている。この辺りの海は遠浅なのか、だいぶ先まで平らな岩場が見えている。
昨日、夢を見た。自分はYUKIというミュージシャンが好きなのだけど、そのYUKIが夢の中に出てきて、パンク色の強かったジュディマリのボーカルとしてパンキーでクレイジーでセクシーな踊りを踊っていた。自分はそれを家族とTVで見ていたのだった。何故、そんな夢を見たのだろう。歩きながら考えていたら、すぐ分かった。函館はYUKIの出身地なのだ。そっかあ、もしかしたらYUKIに会えるかも!なんて淡いミーハー心。
函館まで、あと25km。この辺りからは函館まで弓形の地形になっていて遠くの方に函館山がよく見える。さあ、もうひと踏ん張りだと調子よく歩いていると、車に乗ったおっさんに声をかけられた。このおっさんは変なおっさんであった。はじめ、運転席に乗ったまま自分を手招きし、何かと思いつつ近寄ると、まあ、普通の問答。そのうちにおっさんの自己紹介が始まり、「実は私はこの先の山で露天風呂を作ったりして遊んでてね、あんたいらっしゃい、ラーメンとかもあるから。この前も九州から歩きの人が来ていてね、その人もよかったよかったって言ってたよ」と言う。自分はそれを好意と感じ、受けたかったのだけど、今日は函館に着いてから色々と用事があったので丁寧に断った。するとおっさんは、「1時間くらい空いてるでしょう、ほら、後ろに荷物も置けるから車に乗んなさい」と言う。
「いや、僕は車には乗らないことにしてるんです」
「またここまで送ってきてあげるから乗んなさい。それならいいんでしょ?この前の九州の人もそうしてたよ」
「でも、函館行ってからも用事があって時間がないんですよ」
「あなた達はね、そうやってただ歩くだけで観光もしないんでしょ。ここにはね、トラピスト修道院て言って男の修道院だとかね、日本で一番最初の車とかあるんだよ。男爵芋の展示館もあるんだよ」
「ですから、そういうのを見て回っていたら函館に着くのが夜中になっちゃうんですよ」
「この前の九州の人もやっぱりそう言っててね、でもみんな来てよかったって言ってくれるんだよ、バイクの世界ラリーの人とかも来ててね、みんな本書いたりしてるんだよ、露天風呂でも入ってくといいよ」
「じゃあ、僕歩いていきますよ。この先なんですよね?」
「車に乗んなさい」
そんな会話を4,5回繰り返して執拗に自分を誘うおっさん。終いには自分も疲れてしまい「うん、うん」と話を聞き流していたら、おっさんは「そんなに時間に追われて旅をしていて何が楽しいの?」と切り返してきた。癪に障ることを言うおっさんだ。
「いや、だから、あなたに車に乗っけてもらって、なんだかんだでここに戻ってくるのが13時。函館まで25kmだから時速5kmで5時間。すると18時だ。そうすると用事に間に合わないんですよ!」
と少し強く言ったら、おっさんはようやく諦めてくれたのだった。
そこから少し歩いた自分は、気を取り直すために一旦休憩することにして、道路脇の自販機でコーラを買った。千円札で買ったのだけど、釣り銭口がやけにガチャガチャいう。まさか、釣り銭が全部細かいので出てきたんじゃないだろうな、と訝りつつ確認してみると、おお、釣り銭が多い。数えてみると1770円あった。今日はなんだかよく分からない日だ。
道の向こうから自転車が1台やって来て、自分を見てこちらへ向かってきた。旅人かな、と思い会釈をすると、自分の脇に止まり「日本一周している人ですよね?」と言う。
「えっ?はい」
なんで知ってるんだろう?と、当然の疑問を抱きつつ答えると、続けて言った。
「ブログ読んで、今日函館に来るって書いてあったんで遊びに来ました」
えぇぇぇぇぇぇぇぇ!びっくりした。たまげた。驚いた。しかし、それ以上に嬉しかった。ブログってすげえ!!と感動した。「なんでブログを知ってるの?」と聞いたら、「先輩が偶然見つけたのを教えてもらったんです」と言っていた。その先輩とは、寿都でカッパの自分を車に乗せようとしてくれた人らしい。そこから函館まで20km近くあったが、二人で話しをしながら一緒に歩いた。その人はF君といい、北大大学院の1年生だそうで、自身も自転車で日本を駆け回るアクティブな青年であった。F君と話しながら歩いていると、途中からもう一人F君の友達のM君が加わって三人で函館へ。そして、今夜三人で飲もうという話になった。自分は荷物整理や買出し、入浴などの用事があったので一旦彼らと別れて再び夜に落ち合うことにした。
予定通り、仁木から函館までキッカリ2週間でたどり着いた。谷地頭温泉という函館山の麓にある温泉を教えてもらい、ここで体重を量るとこちらも予定通り、仁木で食い溜めさせてもらった分をちょうど使い果たして4kg痩せていた。これは旅に出る前の元の体重である。靴もなんとかここまでもった。もうソールは穴が開く寸前だったけどよく頑張ってくれた。「サンキュー、マイシューズ」と労って二足目にバトンタッチ。全てが順調に運んでいる。そう実感した。
夜、F君M君と3人で彼らの行きつけの寿司屋へ。回転していない方である。ここで、自分は下駄を履いた寿司を彼らに奢ってもらった。彼らは学生、自分は一応社会人である。「それはいかんよ」と言ったのだけど、「いやいや、ここは自分らが払います」と言って勘定を済ませたのだった。その後、M君の家で宅飲み。二人は共に一人暮らしで、自分は彼らと将来の展望について話し合った。彼らが大学院を出た後、どういった道に進もうとしているのか、自分が人生の中でどんな失敗をしてきたか、久しぶりに夜が更けるまでそんなことを語り合った。こんな夜は学生の時以来かもしれない。
その後、自分もF君もM君の家にそのまま泊まらせてもらった。そして、仁木でもらってきたクルミである。クルミ長者の手始めとして、あれを物々交換してもらった。M君は、「それじゃあ」と言って部屋の中をゴソゴソ探しまわって一冊の小説をくれた。クルミは丁度2つあって、本当は2つで1組のつもりだったが、F君とM君に1つずつ渡し、F君は「明日交換する物を用意してくるよ」と言っていた。
「また1年後に函館に戻ってきた時、すごいもんになってるかもよ」
「それ、すっごい楽しみだね!」
そう言って3人で笑った。全く、本当に楽しみである。

天候
晴れ
気温
朝20℃ 昼22℃ 夜16℃
歩数
72104歩
累計1303713歩
出費
靴・・3990円
靴下・・990円
夏用寝袋・・998円
カップラーメン・・176円
野菜ジュース・・157円
コーラ×2・・240円
宅飲み酒代・・1096円
自販機釣り銭・・-900円
計6747円
累計132524円
食事
朝・・焼き芋、水
15時・・野菜ジュース、カップラーメン
夕、夜・・寿司、宅飲み食
道中・・コーラ×2、水

61日目 函館滞在

20070606221918
9時半起床。起床後、三人でM君の家を出てF君M君は大学へ、自分はコインランドリーの場所を教えてもらい、そこへ向かうことにした。「よかったら、また今夜も泊まって」と言うM君にお礼を言って二人と別れた。
コインランドリーはM君の家から300mほど行ったところにあり、自分はここでリュック内の衣類を全て洗濯した。この時の格好は予備に持っていたジャージとスウェットで、トランクスは昨日の風呂を出た後からずっと穿いていない。全てのものを洗濯するためである。自分は函館にて春用から夏用の装備にすべく、それまで穿いていたカーゴパンツ、スウェット、フリースジャケットなどは洗濯、乾燥を終えた後、コンビニでダンボール箱をもらって実家に送り返した。今日は昨日の用事の続きをして、市内を観光、インターネットカフェにてブログ更新をする予定。しかし、コインランドリー屋というのはセコい。あそこは小銭を大量に使う場所だから両替機の需要があるはずなのに、両替機を置いてあるコインランドリーを自分は見たことがない。じゃあ、代わりに何が置いてあるかと言うと店前に自販機が置いてあるのである。どのコインランドリー屋にも、店前にはお誂え向きの自販機が設置されている。今日、自分は小銭がなかったので仕方なくその自販機でジュースを買ってお金
をくずしたら、お釣りが50円玉ばかり出てきた。100円玉じゃなければ洗濯機も乾燥機も使えないのだ。悔しい。
買い物を兼ねて、函館駅前を散策。交番でインターネットカフェの場所を聞き、そこへ向かうと今日は定休日であった。うーん、どうしよ、と考えていると一人のおっちゃんが自分に声をかけてきた。少し会話をすると、「友達と待ち合わせをしてるんだけど、そこで何か飲みませんか?ご馳走しますよ」と言う。自分はこれを断りつつ、他にインターネットカフェがありそうな場所を聞いた。五稜郭の辺りならあるかもしれないということで、おっちゃんに教えてもらい函館市内を通る路面電車に乗り、五稜郭公園の方へ向かうことに。歩きでなく路面電車を使うということに一旦躊躇したが、路面電車に乗るということそれ自体が観光であるのと、純粋な移動ではないということで、よしとした。函館の町を眺めながら移動。
五稜郭公園へは行かず、近辺で必要な買い物を済ませたあと、レジで情報を聞きインターネットカフェへ。ここで5時間過ごした。のち、またF君と合流。F君に夜の函館を案内してもらいつつ、おすすめスープカレーのお店へ。函館山の麓、ハリストス正教会などがある通りまで坂を上って目当ての店はそこにあった。F君と乾杯。これは余談だが、函館山近辺、夜景も含めてそうだが、ここは随一のデートスポットであると思う。一つ一つの通り、路地、そこに面する建物、街並みに、見事にブレンドされた芳しい香りが漂っている。そこを歩くだけで酔えるのだ。
その後、函館山からの夜景を見るためにロープウェイの駅まで行ったが、すんでのところで運行が終わってしまい、あちゃーと思っていたところ、F君が車を出してくれることになった。ロープウェイの運行が終われば、一般車でも山道から展望台まで上れるらしい。F君は自転車だったので車を取りに戻り、自分はその場で待つことにした。
1時間後、F君は友達が運転する車でやって来た。自分の車がバッテリーがあがってしまい、友達に頼んで車を出してもらったのだという。自分が夜景を見るために、全く無関係の人間に車を出してもらうことに恐縮だったが、この友達がメチャクチャいい奴だった。名前をK君と言い、車で函館山からの夜景を見た後、「函館には裏夜景と呼ばれるもう一つの夜景があるんです」とそこに連れて行ってくれ、「函館来たら、ラッピですよ」と函館名物のラッキーピエロというレストランへ行き、飯を奢ってくれ、さらに注文した持ち帰りのメニューを店を出た後に「明日食べてください」と土産で自分にくれ、「いい温泉があるんですよ」と車で片道1時間かけて無料の露天風呂へと連れていってくれたのだ。このドライブは楽しかった。深夜2時、M君も合流して男4人で小雨の中を行った。誰もいない海辺の温泉に自分らで栓をして湯を張って入った。行きも帰りも、車の中ではずっと怖い話をしていたよ。「楽しんで頂けましたか?」とK君が言うので、「十分楽しませてもらったよ、あり
がとう」と礼を言って、またM君の家に戻り4人で寝た。
そして昨日のクルミだが、今日F君は折りたたみナイフを自分にくれた。料理用のもので、自身が旅先で使っていた愛用品だという。ありがたく頂いて、次回これがどういった人の手に渡っていくのか楽しみに思った。
M君が「今のうちに渡しておくよ」と言って、寝る前に金比羅さんのお守りとウイダーインゼリーをくれた。
みんな、本当にありがとう。明日、フェリーで青森の大間に発つ。函館でこんなに素敵な出会いがあるとは思わなかったよ。今、何も恩返しが出来ないのは歯がゆいけど、また1年後、自分が再び函館に来るときまでに何かを用意しておく。その時はまた酒を酌み交そう。

天候
晴れのち曇り、雨
気温
朝20℃ 昼25℃(室内) 夕18℃
歩数
32197歩
累計1335910歩
出費
ジュース×3・・406円
コインランドリー代(洗濯・乾燥)・・600円
路面電車代・・220円
電池(単三8本)・・210円
宅急便代・・1480円
インターネットカフェ代・・1850円
ジャージズボン・・6195円
夕食代(スープカレー、瓶ビール)・・2180円
計13141円
累計145665円
食事
朝・・パン、ジュース
カフェ内・・フリードリンク、フリードーナツ、フリー味噌汁
夕・・スープカレー、瓶ビール
夜・・カレーライス、ハンバーガー、缶コーヒー

62日目 函館~大間

20070607101534
6日、9時半起床。M君の家を出た後、K君の車で北大函館キャンパスへ。F君にキャンパスを少し案内してもらった。
今日は13時50分のフェリーで大間に渡る。函館から出ているフェリーはいくつかあるけれど、函館~大間はその中でも最短であり、料金も片道1170円と安い。ただ、朝からの大雨。青森もここ2、3日は雨が続くようで、向こうに着いてからが心配だ。一つ訂正があって、先日自分は白神岬~竜飛崎を北海道と本州の最短距離だと書いたが、それは誤りで大間からもっと近いところがあるらしい。函館~大間間のフェリー所要時間は2時間弱。
13時40分、乗船。これで北海道ともしばらくお別れだ。乗客はまばらで、それでも30人くらいいたろうか、自分は室外のサンルーフがついた箇所の椅子に座り、昨日K君に土産でもらったハンバーガーを食べながら出航を待った。空では時折雷鳴。カッと一瞬光ったかと思うと、わずかに間を置いて破裂音がしている。雨は止みそうにもない。
フェリーが港を出てからは、天井の雨漏りがひどくなってきたので荷物を持って室内へと移動した。他の乗客は皆、室内の小上がりに座ったり、横になって、もう寝ている人もいる。自分もその中に入ると横になった。昨日の夜更かしもあり、すぐに眠りについた。
「お客さん、着きましたよ」誰かにそう言われ目を覚ますと、他の乗客はもう一人もいない。清掃のおばちゃんがせかせかと動いているばかりである。自分は荷物をまとめ、急いで船を降りた。外はやはりザーザー降りの雨。
15時30分、本州上陸。
心なしか、北海道とは空気が少し違う気がする。とりあえず目の前にあったフェリーターミナルへ向かい、そこでこれからの予定を考えることにした。実は自分は青森に渡ってからの予定をほとんど立てていない。というか、立てられなかったのだ。大間から下北半島を日本海ルートで回ると、むつ市まで峠を含んだ100kmほどの道が続く。話を聞く限りでは、大間を出てしまうとむつまでほとんど町はないと言うし、あと2日は雨らしい、頼りのバス停小屋もあるか分からない。つまり、本州に渡ってしょっぱなからの難所で、予定を立てるのが困難だったからである。
フェリーターミナルのベンチに腰かけて考えあぐねていると、やや、どうやらこのフェリーターミナルももう閉まるらしい。今自分が乗ってきたフェリーが折り返しで函館に向かう乗客を乗せたらお終いのようだ。さっきの清掃のおばちゃんが船から降りてきて、今度は自分のベンチの周りを掃除し始めている。参ったなあ、とカッパを装備してとりあえず外を歩いてみることにした。駄目だ。やはりこの雨の中、予測のつかない道を進むのは危険すぎる。フェリーターミナルから国道まで出てくるとスーパーが見えたので、ここへ避難。別に買うものはないが、店内をぐるっと一周して店を出た。スーパーを出た自分が向かったのはホテルである。フェリーターミナルにあった看板を見て、視野に入れていたことではあったが出費を嫌っていた。だが、こうなっては仕方ない。今日はホテルに泊まることにした。
青森の天気が回復するまで函館にいた方がよかったかもしれない。しかし、これ以上函館にいると自分はあの町に甘えてしまいそうだったから出てきた。そして、今日はホテル。良いのか悪いのか分からないが、あてがわれた部屋は快適だった。きれいなベッド、消毒済みのトイレ、有料放送。思わず「ホテル最高」と呟いていた。
夕方、ホテルの食堂で夕食。大間と言えばマグロで、この食堂にも御多分に洩れず大間のマグロがあった。自分としてはメッチャ食いたいところ。大間丼3150円。某牛丼が10杯食べられる。・・・。カップラーメンが30個。・・・。あのーすいません、大間丼一つ。と喉まで出かかったが、それは今夜夢の中で言うことにして、ビールを飲んでラーメンを食べた。
明日の予定は依然として立たない。今、ホテルの部屋で地図とにらめっこをしている。どこかの部屋からイビキが聞こえてくる。明日もしどしゃ降りだったら自分は大間から出られない。せまりくる大間丼の誘惑、そいつとまた闘わなくてはいけなくなる。嬉しいような苦しいような悶々とした時間。仁木バイト残金はあと13万円強である。

天候

気温
朝20℃ 昼20℃ 夕23℃(室内)
歩数
7350歩
累計1343260歩
出費
発泡酒×2・・360円
ジュース・・120円
フェリー代・・1170円
ホテル内夕食(イカバター、塩ラーメン、瓶ビール)・・1605円
宿泊代・・6195円
テレビ代・・400円
計9850円
累計155515円
食事
昼・・ハンバーガー×2、発泡酒
夕・・イカバター、塩ラーメン、瓶ビール
夜・・アクエリアス、水、発泡酒

63日目 大間~牛滝

20070608184228
7日、8時半起床。朝、目が覚めると8時半。やっばぁ!と朝食カードを手に取り見てみると、朝食7時~8時半とある。うああ、朝食があぁ、と慌てふためいて寝起きのまま食堂へ走った。ギリギリセーフだった。しかし、自分が最後で他に食べている人はいない。急いでおかわりして食べた。
部屋に戻って落ち着いてみると、そういえば雨の音がしない。携帯電話の天気予報を確認してみると、予報が昨日と変わり、雨から曇りになっている。やった、雨が止んだのだ。緑茶を飲んでからホテルをチェックアウトして国道338号線を南下。歩き出してすぐ、大間のスーパーでパンとジュースを購入。道路標識には、むつまで113kmとある。
町中でハイロウズTシャツを着ている人を見た。ハイロウズというのは自分の好きなバンドで、そのTシャツというのはリラクシンTと呼ばれる、記憶が正しければハイロウズが1999年6月9日、ロックの日に発売したCDのタイトルで、そのツアー会場で物販されていたもの。ついつい、「うおー!」と叫んでしまい、話しかけようとしたが相手は仕事中のようだったのでやめた。しかし嬉しいなあ、自分は地元にいてもハイロウズTを着た人とまず出会ったことがない。今度会ったら、近くのお寺で一緒に地ビールを飲みながら音楽話をしたい。
大間の町を出るといきなり峠だった。これはパッと見の意見なのだが、この辺りは北海道に比べて道路幅が狭く歩道もない。道路自体が古い感じがする。峠道も北海道のそれはどちらかと言うとなだらかで、谷間を縫っていくような道だったが、こちらは一つ一つの山を乗り越えていくという感じでアップダウンが激しい。今日も自転シャー(これから自転車の旅人のことを自転シャーと呼ぶ)とすれ違ったが、自転車をこいだり押したりするには困難な坂だろう。また、ここにも熊は出没するらしく、出没注意の看板があった。森の中ではウグイスとカッコウの鳴き声が聞こえ、湿度が高いのか、歩いているとムシムシする。ただ、足の調子はすごくよくて、この旅にほぼ順応した感じ。夏装備への切り替えも正解だったと思う。
まだなんとなく北海道を歩いている感覚が抜けていなくて、時々「そういえば、ここは本州なんだよな」と思う。「どこまで行くんですか?」と聞かれると「函館です」と答えそうになってしまう。この辺りの人達は大きな病院へ行く時、フェリーで函館に行く方が近いのか、町の通りには函館の病院案内の看板が立っていた。そして夕方、仏ヶ浦着。
今日はここの公衆トイレに泊まろうか、それとも日没まであと少し歩こうか考えて、結局歩くことにしたが、次の町にたどり着いたのは19時半になってしまった。もう暗い。一軒だけあった商店で買い物をして、公衆トイレで眠。電気がつかない真っ暗なトイレ。「昔、トイレの花子さんって怪談があったな」と思い出す。それはそれで怖いが、現実的に問題なのは床を這うゲジゲジである。

天候
曇り
気温
朝21℃ 昼23℃ 夕17℃
歩数
61355歩
累計1404615歩
出費
パン×3・・330円
ジュース・・98円
カップラーメン・・126円
スナック菓子・・150円
発泡酒・・150円
計854円
累計156369円
食事
朝・・ホテルバイキング
昼・・パン、ジュース
夕・・カップラーメン、スナック菓子、発泡酒
道中・・水

64日目 牛滝~脇野沢

20070609080649
8日、8時半起床。予期していた問題が、予期しているよりも早く訪れた。蚊である。これから夏に向け、何か対策を講じなければいけないが、何をすればいいんだろう。バルサン?駄目だろう。蚊取り線香?使えんだろう。あ、あの、携帯用の腰につけるやつ!費用がなぁ。アースノーマット!電気は?発電機をしょって。ああ、なるほど、ついでに携帯電話も充電して、ってしょえるかっ!求む、あまり金のかからない蚊対策。例えばほら、にんにくをぶら下げておくだけで蚊が寄ってこないとか、ってそりゃドラキュラじゃあああぁぁぁ・・・!!
この前、函館で出会った北大の3人が話してたんだけど、北大の寮生がハンバーガー屋のドライブスルーで、乗り物なら何でもOKか試しに騎馬戦でハンバーガーを買いに行ったんだと。そうしたら、買えたことは買えたんだけど「次からはもう売りません」って言われたらしい、という話を聞いて自分は爆笑した。いいよなあ、そういうユニーク。最近、自分が失いかけているものだと思う。嫌味に聞こえるかもしれないけど、社会に出るとどうしてもハンバーガー屋の店員の心境になってしまうよね。でも、それって同時につまらない大人になるってことのような気がして、そこらへんのバランスって難しいよなあ。
今日は一日、峠越えだった。二日に渡る峠越えである。はっきり言って自分は青森をなめていた。北海道がイケたんだから大丈夫だろう、と安易に考えていたけど、正直今までで一番か二番の難所だった。まあ、地図を見る限りもうしばらくは大丈夫そうだが、これからは更に暑くなるし気を引き締めていこうと思う。
それにしても峠は怖かった。今日の昼休み、道端の砂利の上で休んでいたら、滅多に車の通りがない道を一台の車がやって来て、自分の近くに止まった。正確に言うと、自分の後方50m位のところに止まったんだけど、自分は道端の少し引っ込んだ所にいたから向こうは気づいていないはず。何にもない山道で、何故止まることがあるのか気になっていたら、声が聞こえてきて「この辺でいいか」か何か言って、ついでドアを開け閉めする音、何かガサゴソする音が聞こえた。自分がフッと首だけ出してそちらを見ると、車だけあって人がいない。どうやらガードレールを乗り越えて何かやっているようだ。ただ、その車が一般の人は乗らないようなVIP車で、外車だと思うけど、自分はこれはきっとヤクザが山へ人を埋めにきたのだ、と思って恐ろしくなった。ガードレールの脇は誰も入らないような林で、これは聞き間違いだと思うけどパンという乾いた小さな音がした。うっそ、もしかしてサイレンサー?と、さらに怖くなった自分は「知りません、見てません、サスペンス?嫌いです」
と言い切ることにして、その場を立ち去ることにした。下手にコソコソして呼び止められても嫌なので、全くそしらぬ顔をして歩き出した。向こうが自分に気づいたかは知らない。去り際、車の後ろにいた頭の禿げたおっさんがチラッと見えたが、追っては来なかった。
その後はその後で歩いていると急に横の草やぶがガサガサし始めて、自分は本気でツキノワかと思って構えたら、これもおっさんであった。おっさん、何してたんだろう。自分には、このおっさんが幽霊屋敷の幽霊役にしか思えない。きっと人を脅かすためにあそこにいたんじゃなかろうか。そして、その恐怖を何が一番もり立てていたかって、昨日の夕方からずっと携帯電話が圏外なことである。恐るべし青森。恐るべし恐山。
そんなわけだから、峠を抜けて道の駅に着いた時は嬉しかった。携帯もやっとつながるようになったし。この道の駅ではBGMにT-BOLANの「離したくはない」が流れていた。コアだ。でも、この曲に思い出を持ってる人って案外いて、自分もその一人だから懐かしい。相変わらずいい曲だ。
バイカーが自分を追い抜きざまに左手の親指を立てた。自分も真似して立てた。バックミラー越しに見えたろうか。そして道路はまた海岸線へ。今日はその手前、脇野沢(わきのさわ)の町でSTOP。公園のベンチの上で寝ていたら雨が降ってきたので、近くの公衆トイレへ移動。だから、今日もまたトイレの花男さん。

天候
晴れ
気温
朝15℃ 昼26℃ 夕20℃
歩数
43310歩
累計1447925歩
出費
惣菜×2(コンブの煮物、焼き鮭)・・267円
パン×3・・300円
ジュース×2・・245円
チョコ菓子・・53円
スナック菓子・・105円
カップラーメン・・105円
発泡酒・・200円
計1275円
累計157644円
食事
朝・・パン×2、水
昼・・ウイダーインゼリー、缶コーヒー
夕・・カップラーメン、ジュース、チョコ菓子、惣菜×2(コンブの煮物、焼き鮭)、スナック菓子、発泡酒
道中・・水

65日目 脇野沢~むつ

20070610073944
写真速報・・プレイステーション5(ホワイトリミテッド)が発売。新機能は新聞入れの模様。
9日、7時50分起床。昨日の夜、雨が止んでベンチに戻って寝たのでベンチにて起床。朝4時頃、近くのトイレを使いにきた一団が「うわ、すっげ」と言いながらベンチで寝ている自分を遠巻きに見ていた。自分は起きていたが反応しなかった。ペットショップで愛想をなくして客をシカトする犬や猫のように目をつぶっていた。
朝食に昨日買っておいたパンを食べて出発。してすぐ
「ハイカーさん?乗ってく?」
「大丈夫です。歩きます」
「おう!そっか。おやつもねえしなぁ・・、じゃあ頑張ってな!」
「ありがとうございます」
軽トラックの運ちゃんであった。
海岸沿いの道が続く。海を見やると砂浜。水がきれいで遠浅な様子がよく分かる。泳ぎたくなったが、温度計を見ると24℃。これが30℃くらいになったらにしようと、やめておいた。海パンを持ってきているので、泳ごうと思えばいつでも泳げるのだ。
海の中にラッパが沈んでいた。何かに打ちひしがれた音楽家が捨てたのだろうか。波間に光る銀色のそれはなんだか今にも壮大な夢を語りそうであり、絶望を奏でそうでもある、シュールな光景だった。どんな物語が秘められているのだろう。自分は石原裕次郎の「錆びたナイフ」を歌いながら歩いた。
昼食に立ち寄った商店でタコ刺しを購入。安い。地元の3分の1の値段である。足のまま売っていたのを店奥で捌いてもらって、さらにワサビと醤油をつけてもらい、同じ値段で。店内のテーブルにて食事。タコを捌いてくれたおっちゃんが来て、小一時間話しをした。
午後、自分の前に大型トラックが止まり、運転手が降りてきた。自分を乗せようとして、わざわざ止まってくれたらしい。その後、15時過ぎだったか、これまた自分の先に止まっていた軽自動車からおばちゃんが降りてきて、「大間のほう歩いてなかった?」と言う。「はい」と答えると「いや、おんなじ子だなと思って」と言い、ペットボトルの飲み物を2本くれ「はい、差し入れ。今、冷たいの買ってきたからさ、飲んで」と加えて言った。おばちゃんに聞かれ、旅の話をすると「あたし、そういうの大好きなの。応援してるわ、頑張ってね」と言い、去っていった。そういえば今日、ペットボトルに詰めておいた公衆トイレの水を飲んだら、腹にじんましんが出てきた。どうやら飲用禁止の水だったらしい。
むつ市街の10km手前で青森初のコンビニがあった。サークルK。大湊(おおみなと)という町に大きな海上自衛隊があり、町中でセーラー服を着た男の人が歩いていた。セーラー服は元々水兵さんの制服だと聞いたことがあるが、それが何故女子学生の制服になったんだろう。スカートだって元は男性の衣装だと言うし、ファッションとはよく分からないものだ。
コンビニに立ち寄ったら、レジで自分の前に並んだ少年がゲームのカードを大量に購入していた。男の子ってどうしてか人生に一度はカードにハマるよね。自分はビックリマンシールとカードダスにハマった。もらった小遣いとか、すぐ注ぎ込んでさ。大事よな。いくつになっても、すっげえカードって。あと、ガチャガチャ。あれもよくやったなあ。だのに、自分は今でもガチャガチャを見るとやりたくなってしまう。今日、そのコンビニにあったやつをついついやってしまった。スーパーマリオのマリオが、キノコをゲットした時の効果音が出るキーホルダーを手に入れたよ。はは、やった。
夜、パチンコ屋に3時間位いた。でも、パチンコもスロットもやっていない。何をしていたかというと、マッサージ機を借りて漫画を読んでたんだ。今や、パチンコ屋はプチ漫画喫茶だからね。パチンコをやらないという意思があれば、どんどん活用していきたいところさ。それで今、何をしてるかというと24時間営業のスーパーの前に座っている。目の前にマックとガストがあって入りたいような気分。スーパーのBGMからジュディマリの「イロトリドリノセカイ」が聴こえてくる。今日はこのスーパーの前で寝ようと思うんだ。

天候
晴れのち曇り
気温
朝17℃ 昼26℃ 夕21℃
歩数
57902歩
累計1505827歩
出費
ジュース×4・・486円
カップラーメン×2・・296円
タコ刺し・・180円
唐揚げ弁当・・318円
缶ビール・・165円
ポテトチップス・・98円
ガチャガチャ・・200円
計1743円
累計159387円
食事
朝・・パン×3、水
昼・・カップラーメン、タコ刺し、野菜ジュース、コーラ
夕・・カップラーメン、弁当、ポテトチップス、缶ビール、ジュース
道中・・ジュース×2、水

66日目 むつ~横浜

20070611075621
10日、6時10分起床。スーパーの警備員が「6時ですよ」と起こしてくれた。24時間営業のスーパーなので、そのまま店内へ。買い物して朝食。
今日は朝から暑い一日だった。下の気温はさほどではないが、瞬間最高は30℃近くいったんじゃないだろうか。朝から結構へばってしまって、ラーメン屋だの酒屋だの寄り道ばかりしてしまった。最近、出費が激しい。「次の商店行ったら休憩してアイス食お」と言いつつ、その商店にたどり着いたら「やっぱこの次(の商店)まで我慢しよ」と自分を騙し騙し進んだ。思わず、商店を覗きこむようにして見てしまう。多分、うーとか、あーとか言ってたと思う。バイカーが時々、クラクションを鳴らしたり、手を振ったりしてくれた。
歩きながら、iPodが欲しいなあと思った。よく「何か音楽聴くものは持ってこなかったの?」と聞かれるが、充電の疎ましさを思って用意してこなかった。でも、これだけ音楽を欲するのだったら準備すればよかった。No music No life。音楽の力って偉大だ。
あと、タバコが吸いたくなる。これは、自分は禁煙して1年半になるのだけど、今でも時々吸いたくなる。別に吸ってもいいのだけど、タバコは色々と面倒臭い。何でやめたかというと、その面倒臭さが嫌だったからで、購入、喫煙場所、ライターと煩わしいんだな、タバコは。
立ち寄った酒屋のおばあちゃんと話しこんで、ところてんをご馳走になり、「豆腐と納豆を持ってかんか?」と言うので断ったら、「じゃ、これ」とお菓子を頂いた。一緒に写真を撮ったので、あとで現像して送ろう。
歩道に1m位の青大将がいたので、足でつついてみたら死んでいた。干からびてしまったようだったが、まだテカりがあってまるで生きているようで、自分は頭がボーッとしていたので「こいつを道路の真ん中に置いとけば、みんなビックリするだろうな」とヘビを道路に運びかけたんだけど、その途中我に返ってやめた。
暑いということは、夜も暖かいということでこれはいいことだ。もうバス停小屋のようなものを探すこともないかもしれない。建物の脇で十分な気がする。今日はコンビニ脇。さっき、ここでこれを書いていたら、高校生くらいの男の子が自転車でやって来て、店から出てきたと思ったら自分に袋をよこして、「はい、おなかとか減るでしょ」と話しかけてきた。何かと思って袋を覗くと、今コンビニで買ったと思われるおにぎり2個と緑茶である。とっさのことで自分は礼しか言えなかったが、彼は自転車にまたがると颯爽と闇に消えていった。情けは人の為ならず。彼には必ず良い報いがあると思う。
「人を見たら泥棒と思え」そう教わったこともある。用心て大事だけど、盗まれたら与えたのだと、騙されたら教えられたのだと、そう思えればオーライなのかもしれない。渡る世間に鬼はなし。橋田壽賀子さん、自分はあなたのドラマ好きだけど。
温泉で出会ったおばちゃんが「あんた何で大間のマグロ食べてこなかったのさぁ、バカァ」と言っていた。やはり食べるべきだったか、大間丼。

天候
晴れ
気温
朝17℃ 昼25℃ 夕21℃
歩数
44883歩
累計1550710歩
出費
延長コード・・105円
ボタン電池・・105円
ボタン電池キット・・105円
パン・・93円
ラーメン・・450円
発泡酒・・150円
風呂代・・350円
ジュース・・110円
アイス・・103円
カップラーメン・・158円
野菜ジュース・・116円
計1845円
累計161232円
食事
朝・・パン、ジュース
夕・・カップラーメン、野菜ジュース
道中・・ラーメン、発泡酒、アイス、ジュース

67日目 横浜~白砂

20070612092342
11日、6時半起床。仁木から1Dayのコンタクトレンズをつけっぱなしで、そろそろパサついてきた。もう交換時期だ。この旅を終えたら自分は地元のメガネ屋で新しいメガネを買って、基本メガネで行こうと思う。いよっ、メガネでゴー!
この前、蚊が出てきたという話をしたけど、あれはどうも蚊じゃなかったらしい。だって、あの時刺された数箇所がまだ腫れてるんだもの。アブだったんだろうか。でも、確かに耳元でプーンって飛んでたんだ。
昨日から国道279号線を歩き、野辺地を通過。後、国道4号線にかわり、夏泊半島を回るため県道9号線へ。この辺りには、違法なバスの運行があるらしい。バス停の張り紙にそんなことが書いてあった。違法なバスとはどういうものだろうと、その張り紙をよく見てみるに、どうも本家の路線バスよりも安い値段で客をかっさらっていく自家用バスがあるらしい。競馬のノミ屋みたいだ。
一昨日の大型トラックの運ちゃんとまた会った。今日は休日だったらしくマイカーに奥さんを乗せて運転していた。軽自動車を運転していたので初め誰だか分からず、「俺だよ、俺」と言われて頭を高速回転させ符合した。
歩きながら、越冬中のバイトについて考える。自分は恐らく今のペースでいけば予定通り、秋の終わりに北九州市辺りで落ち着くと思う。そこで住まいを見つけ、短期の仕事を探し、旅の後半戦の資金を稼ぐつもりだ。問題なのは住まいと仕事で、手っ取り早いのは住み込みの仕事である。だが、住まいと仕事を分離させるパターンも考えている。住所がなければ職にもつけないだろうし、まだどうなるか全然分からないが、色々と思案してその場に行ったら最適な方法を当てはめようと考えている。
期限切れのパンを半額で売り出しているコンビニがあった。いや、ありがたい。他のコンビニもこういうことをすればいいのだよ。人の為にも、資源の為にも。企業だって偽装して売るくらいの根性があるなら、「これ、昨日で賞味期限切れちゃってるんだけど、まだ食べられるから半額でいいよ」と言えばいいじゃないか。保身ばかり考えていたって、傷もつかなきゃ成長もないだろう。
夕方、夏泊半島にある白砂という町に着。商店で買い物をしていたら、地元の人が集まってきた。自分の存在が珍しいようで、商店の外から4、5人が自分の買い物の様子を眺めている。店のおばちゃんに寝床の情報を聞いて移動。松林奥の浜辺にて巣づくり。海を見ながらカップラーメン食べて発泡酒飲んで、夜、寝袋入って空を見上げればスパンコール。真上に北斗七星が輝いて。でも、やっぱり蚊が・・。暗闇の中、4匹ほど仕留めたけど、まだプーンという。寝袋に深くもぐって眠。明日は青森だ。

天候
晴れ
気温
朝20℃ 昼27℃ 夕20℃
歩数
66614歩
累計1617324歩
出費
パン×4・・223円
カップラーメン・・150円
カップ焼きそば・・105円
カップワンタンスープ・・92円
ジュース×2・・215円
発泡酒・・210円
計995円
累計162227円
食事
朝・・おにぎり×2、カップワンタンスープ、緑茶
昼・・カップ焼きそば、惣菜パン、梅ソーダ
夕・・カップラーメン、発泡酒
道中・・菓子、水、パン×2、野菜ジュース

68日目 白砂~青森

20070613104949
12日、6時50分起床。アリがすごい。夜は蚊、朝はアリ。浜辺に腰かけていたら股にチクッとする痛みがあり、まさかとトランクスの中を覗いてみるとキショー、陰毛の中をアリが走っていやがる。「コノヤロ、ごま塩が!」とつまみ出した。よく見るとアリだけじゃない、周りにはなんだかダニのようなヤツまでいて退避退避、自分は出発することにした。
歩き始めてすぐ、夏泊の海岸で渚百選の三つ目を発見。名を椿山海岸という。それにしても今日もまた暑い一日で、最近飲料代がバカにならない。当然ながら夏に向かうにつれ水分補給の回数も増えるわけだから、この問題も早いとこ手を打たねばならない。1.5PETの出番だろうか。しかしあれを持つと単純に荷物の重量が1.5kg増しになるんだよね。まあ、でも・・仕方ないか。
今日はコインランドリーにも行った。青森に到着したんだ。町中にあったコインランドリーをどうやって見つけたかというと携帯電話でなんだけど、あれは便利だねー。自分はドコモを使っているからiモードなんだけど、その中にタウンページのサイトがあって、例えば「コインランドリー」と入力すると今自分の近辺にあるコインランドリーを探してMAPまで出してくれるんだ。無料でだよ。いい世の中だ。生来、メカに弱い性質、っちゅうか体質で、オサイフケータイもさっぱり意味が分からないけど、なかなかやるじゃないドコモ。電波事業っていうの?
そんなわけで、青森で服を洗って風呂に入って、さっぱりした自分は現在青森のインターネットカフェにてこれを書いているわけなのだけれど、本当にここ最近は出費が激しいね。で、決めたんだ。明日は一日、青森観光をする。といっても、ただの観光じゃない。青森には青森競輪という競輪場があるんだけど、そこへ行く。ちょっと稼いでくるよ。実は自分は競輪場へ行くのは初めてのことで、競輪の買い方ってよく分からないんだけど、そのためにインターネットで勉強さ。脚質とか出目とか、一番よく分からないのが地元勢のグループとかそこら辺のことなんだけど、たぶんビギナーズラックでいけるだろう。インターネットカフェの向かいから無料の往復バスが出てるからね、それに乗るんだ。もう、調査はバッチリだよ。かつては、さすらいのギャンブラーと浮名を流した自分さ。旅打ちはお手の物、まかしといてよ。じゃあ、行ってくる。

天候
晴れ
気温
朝23℃ 昼25℃ 夕23℃
歩数
57561歩
累計1674885歩
出費
飲料×5・・580円
チョコ菓子・・50円
カップラーメン・・150円
風呂代・・390円
シャンプー・・160円
ボディーソープ・・190円
コインランドリー代・・400円
缶ビール×2・・335円
ポテト×2・・378円
計2633円
累計164860円
食事
朝・・パン、カップラーメン、チョコ菓子、サイダー、水
夕・・フリードリンク、パフェ
道中・・コーラ、ラムネ、ポカリスエット、マウンテンデュー、缶ビール×2、ポテト×2

69日目 青森滞在

20070614093007
13日、5時半起床。昨日は深夜までインターネットで遊んでいた。ユーチューブというサイトで色々とレアな映像が見られるので、自分はINUやタイマーズといったバンドのPV、ライブ映像を見ていた。I LOVE PUNK!しかも今日は69日目、やほーい、ロックの日だ!って、勇んでインターネットカフェをチェックアウト。競輪場行きのバスに乗ったの10時頃。そして・・。
あかん。8万負けた。ほらーー、あきませんよーーーー。だらっ、競輪!くそっ!!一応全レース結果を掲載。
1R=+1600円
2R=-7000円
3R=-3000円
4R=-3000円
5R=-1000円
6R=-10000円
7R=-11000円
8R=-20000円
9R=-10000円
10R=-10000円
11R=-7000円
TOTAL-80400円
(参考までに解説を加えると、1Rを当てた自分はまず調子に乗った。これがそもそもいけなかったんだけど、転機は6Rと8R。6Rの賭け額が10000円と一気に跳ね上がったのは、そこが自信のあるレースで一発で巻返しを図ったから。これが外れ、そこからレートが上がりっぱなしになってしまい、8Rへ。このレースは2人レベルの抜け出た選手がいて自分はこの車単の裏表を10000円ずつ買った。これが当たれば+であったが、1着3着。これで自分は今日の勝ちをほぼ諦めて、赤字回収に入った。つまり少しでも赤字を減らすべく、より無難な勝負に出たのだがこれがすべて裏目。あっちと読めばこっち、こっちと読めばあっちで、ツキが最悪。結局、1Rから当たりはなくドン負け、ベコ負け)
ぐっそおおおお!!!!!今日から自分はこの日記にギャンブル手帳をつける。今までの負けと合わせて、この旅が終わるまでに全て黒にしてやるからな、胴元!パチンコはやらないと誓ったが一つ訂正する。マルハン岩内店で負けた2万。全国各地にあるどこかのマルハンでキッチリ返してもらう。それ以外のパチンコ屋ではやらない。それから競馬、これも取り返す。ぐぞーーーっ!!!
それにしても今後の資金、どうしたらいいものか。うーん、なんて考えていたら卓ちゃんから電話があった。「おう、元気か?」と言うから、「ついさっき競輪で8万負けたところだ」と答えたら、「相変わらずだな」と言って笑っていた。いや、しかし、どうしたもんだろう。残り3万である。先に進むか、それとも青森で僅かでも仕事を探すか。思案するため、情報収集のため、また同じインターネットカフェに来ている。

天候
晴れ
気温
朝24℃(室内) 昼25℃ 夕24℃(室内)
歩数
7687歩
累計1682572歩
出費
インターネットカフェ代(飲食費含む)・・3724円
競輪新聞・・450円
たこ焼き・・400円
フランクフルト・・200円
ネギラーメン・・650円
コーラ・・150円
車券代・・80400円
計85974円
累計250834円
食事
朝・・トースト、サラダ、ゆで玉子、水、フリードリンク
競輪場内・・たこ焼き、フランクフルト、ラーメン、コーラ、お茶
夕・・カツカレー、発泡酒、フリードリンク

ギャンブル手帳
競馬・・-4200円
競輪・・-86400円
パチンコ・スロット・・-20000円
計-110600円

70日目 青森~平舘

20070615123518
14日、8時10分起床。今日の日程をどうしようか考えながらインターネットカフェを出て、町中にある公園にフラフラと足を運び、東屋の下のベンチに腰かけフーとため息をつき、地図をひろげフーとため息をつき、そこへ仰向けに寝転がった。近くで小さな子と戯れるお母さんの声が聞こえ、また別の方向にはサラリーマン風の中年男性がベンチに深く腰かけ、虚空を見つめていた。起き上がった自分は、とにかく当てもなく歩いてみることにした。昨日の傷は思ったより深く、なんだか体の芯が抜け落ちてしまい、ふにゃふにゃになったような心持ちである。少し歩くとそこに見えたのはピラミッド、ではない、アスパムと呼ばれるピラミッド形の建物。自分はこの建物の中にハローワークが入っているのをインターネットカフェで知っていた。
「行ってみるか・・、ハローワーク」
呟いてとぼとぼ歩いた。
実は自分は青森に来るのは初めてのことではない。覚えている限り、過去に3度来ている。1度目は高校生の時、青春18キップというフリーキップを使って北海道から地元埼玉まで鈍行列車の一人旅をした時、1日目がここ青森駅で終着となり、駅の待合室で一晩を過ごした。外は雪が降っていたのを覚えている。2度目と3度目は大学生と社会人になってから。両方ともハイロウズのライブを観るためだった。これはおまけの話だが、この時自分は青森空港から発つ飛行機の中でハイロウズのメンバー全員に出会った。同じ便で北海道へ移動するところだったのである。今でも思い出すと胸にチーズフォンデュを流し込んだような気持ちになる。マーシーと数十秒間、目が合った。自分は固まっていた。
まあ、そんなわけでアスパム。これを訪れるのも初めてではない。ここの3Fに若者向けのヤングハローワークなるものがあり、そこへ向かった。しかし、パソコンの求人情報で数日間の仕事を検索してみるが、やはりそんなに都合のいい仕事もあるわけがなく、自分は大体考えをまとめて退出した。青森にあるマルハンで今日の夕方6時から新台入替のスロット抽選がある、という情報を手に入れていた。しかし、これも今手負いの自分には勝てる自信がない。だから歩くことにしたのだ。がむしゃらに先へ進むことにした。「初めっから、そうすりゃいいじゃないか」と思われるかもしれないが、昨日のことを引きずって、青森という地に別れを告げることに踏ん切りがつかなかったのだ。
夕方、平舘という町に着。ひたすら歩いた。平舘にある温泉に入り、マッサージ機にかかった。地元の人同士が何か喋っているが全く聞き取れない。青森出身の友達が「自分でも津軽弁は何を言ってるか分からない」と言っていたが、あれが津軽弁だろうか。「梅雨」という単語だけが時々耳に入る。そんな調子だから話しかけられると困ってしまった。
それにしてもここの温泉は贅沢な温泉で、シンプルだが掛流しの湯船に、シャワーまで温泉。これで入浴料は300円である。歩いていると、こうやって全国各地の温泉に入れるのも一つの楽しみだ。
夜、雨が降ってきたので、温泉の番頭さんに屋根がかかっている場所を聞き、海水浴場の東屋へ。そこのテーブルの上に一礼してシートを広げて眠。虫がいるが、この前ほどではない。

天候
曇り
気温
朝20℃ 昼(忘) 夜18℃
歩数
62933歩
累計1745505歩
出費
インターネットカフェ代(飲食費含む)・・4604円
カップラーメン・・176円
アイス・・105円
ジュース・・120円
缶ビール・・200円
風呂代・・300円
計5505円
累計256339円
食事
朝・・トースト、サラダ、ゆで玉子
昼・・カップラーメン
夕・・缶ビール
道中・・アイス、ジュース、水

71日目 平舘~今別

20070616072646
15日、9時半起床。昨晩から早朝にかけて雨脚が強くなり、吹きつける風と雨の音で目が覚めた。見ると、リュックがびしょ濡れである。急いで風下へと荷物を移動して、それからまた寝た。寝袋の方にもいくらか雨が吹きつけたが、それは知らんぷりをした。
次に目が覚めた時、雨はあがって曇り空だった。自分は荷物をまとめて出発した。その際、東屋のベンチで600円を拾ったのでこれを財布に収めて。
歩き出したのはもう昼近くだったので、近くにあった食堂で昼食。ここで自分は生ビールを2杯飲んだ。生を飲むのは仁木以来だろうか。生ビールは値段が高くて控えていたのだが、半ばヤケである。まだ一昨日の負けをどこかに引きずっているのだ。
心に開いた穴に悪魔は住み着く。悪魔は、自然に塞がろうとするその穴につっかえ棒をして仲間を呼び込む。それはとても迅速で、そして的確に。その穴に悪魔の村が出来た頃、人はもう抜け出すことの出来ない自堕落な生活を送っている。悪魔にタガを外されてしまったのだ。
それはとても恐ろしいことだが、その場にある者はそれが快楽とさえ思っているもので救いようがない。その穴を塞ぐ方法、例えばそれが自分の場合は歩くことなのだけれども、穴に悪魔が住み着いて、こんなところで昼から高価な生ビールなど飲んでいる。しかも2杯。会計の時、レジ打ちが誤って正規より安い値段を要求してきた。いつもであれば、「会計間違えてますよ」と言えるものが、いかんせん悪魔が住み着いているもので、これも流してしまった。情けないことだ。
夕方、親父から電話があった。
「お前、競輪で8万すったんだって?」
「うん」
「そういうギャンブルじゃダメなんだよ」
「うん」
「お父さんの買い方を見てたんだから、それぐらい分かってると思ったけどな」
「そうなんだけど、俺もまともに競輪やるのは初めてだったから、つい熱くなっちゃったんだよ」
「ま、過ぎたことはしょうがないからよ」
「うん」
「あまり落ち込んでてもよ」
「うん、大丈夫だよ」
「金は大丈夫なのか?」
「まあ、なんとかするよ」
「自分で稼いだ金だからよ、まあ、いいんだけど・・」
「うん」
「いいんだけどよ、ご飯出してくれたり、おにぎり持たせてくれたりまでして、くれたものなんだから、8万すったなんて言ったらガッカリするぞ」
「・・うん」
「じゃあ、まあ気をつけてな」
「はいよ」
そうやって電話を切ったのだが、全く親父の言う通りで自分はそのお金をくれた仁木のおやじさんと奥さんに何と言えばいいのだろう。これによって別に仁木での思い出まで泡になるわけではないが、あのお金には旅の成功を祈る気持ちも含まれていただろう。負けた勝ったというよりも、その浅はかな自分の行動を反省する。
夜、今別という町のコンビニにたどり着き、そこで休んでいたら、おじちゃんに話しかけられた。車で旅をしているようで、今日これから竜飛まで行くのだと言う。群馬の高崎から来ているそうで、自分の地元とさほど離れていない。その人が言うには、青森からここに来るまでの間、竹馬に乗った旅人に出会ったという。青森からここまでは国道一本なので、おかしい、自分はそんな人見なかったと考えていたら、そうだ、もしかしたら今日の午前中にすれ違ってしまったのかもしれないと気づいた。生ビールなんか飲んでいる間に、面白い出会いのチャンスを一つ失ってしまったのかもしれない。「じゃあ、頑張ってな」そう言って、おじちゃんは国道へ消えていった。もう明日からは悪魔も追い出して真面目に歩こうと思う。

天候
曇り
気温
朝21℃ 昼21℃ 夕21℃
歩数
29772歩
累計1775277歩
出費
東屋で拾った金・・-600円
昼食代(牛丼、牛タンつくね×2、あげ餅、生ビール×2)・・1280円
カップラーメン×2・・308円
マシュマロ・・105円
パン・・105円
コーラ・・198円
爆竹・・198円
計1594円
累計257933円
食事
昼・・牛丼、牛タンつくね×2、あげ餅、生ビール×2
夕・・カップラーメン、パン
夜・・カップラーメン
道中・・水、コーラ

72日目 今別~小泊

20070617085610
16日、6時起床。出発して数km行くと三厩という町に出た。ここに義経寺(ぎけいじ)という寺があり、義経はこの辺りから北海道に発ったらしい。本当なんだろうか。自分はこの旅の途中で幾度も義経伝説を見てきたが、話がちゃんと一本の筋で繋がっているので、段々と自分の中で信憑性が増してきている。
午前中、「あれが竜飛岬か」と思いながら進んでいたもの。それは竜飛岬ではなかった。彼方に見えた大陸は、先へ進むごとに海を隔てていることに気づき、あれっと思った。そうか、あれは北海道である。何故、そんな単純なことに気付かなかったのだろう。もう何日前になるか、「あれが本州だ!」と叫びながら青森を見ていた土地。あの時、見えていた竜飛の近くに今自分は居て、あの時、自分が立っていた白神岬を今見つめていたのだ。そうか、そうなんだよな。自分はここまで進んできたのだ。函館山までキレイに見渡せて、函館の3人は元気だろうか、また会いたくなった。。
今別から国道280号線は国道339号線にかわった。といっても道路に何か変化があるわけでもない。相変わらずのシーサイド。その途中、立ち寄った公衆トイレにメモ帳をちぎったような張り紙があった。自分のような人間がここで携帯電話を充電していたらなくしてしまったらしい。皆、考えることは一緒なんだな。
昼、竜飛に到着。竜飛岬というのは有名な岬である。何故、有名なのだろう。景勝地だからだろうか?石川さゆりの歌で?ウィンドファーム?その全てかもしれない。でも、何よりも竜飛に来たら見て欲しいものが一つあった。青函トンネル記念館である。竜飛岬の地下には青函トンネルが通っていて、岬の近くに青函トンネル記念館という見学施設がある。ここで青函トンネル工事の概要や模型などを見ることができるのだが、中でも目を引くのが海面下140mのトンネルへと続くケーブルカーで、これに乗るのは1000円必要なのだけど、自分は試しに乗ってみた。
青函トンネルは3本あるそうだ。一つは本坑と呼ばれる電車が通るトンネル。一つはそのトンネルを造る時に掘り出した石などを運ぶための作業坑と呼ばれるトンネル。もう一つは、その二つのトンネルを掘り進めていくに当たって地質がどうなっているかなどを調べる先進導坑と呼ばれるトンネル。今回、自分がケーブルカーで降りていったトンネルは作業坑で、その中は軽自動車がすれ違えるほどの大きさであった。案内人の話を聞きながら、展示物を見て回る。そこを歩いていると、ひっきりなしにトンネル内を水が流れているのが分かるのだが、これは地下水と海水が混じったものらしい。
記念館を見学してみると、このトンネルが当時のあらゆる技術を結集した建造物であるということが分かる。スプリンクラー、避難通路、発電、排煙、ガタンゴトンという音がしないレール。海底の調査開始が戦後間もない昭和21年、完成が昭和63年とのことだ。よほどの大事業である。この記念館には数々の労働者の写真が飾られていて、その写真の中のおっちゃん達はドロドロの作業着を着て、歯なんか抜けていたりするのだが、皆一様に誇り高き顔をしている。自分はそれを見ていたらなんだか泣けてきてしまった。こういう人達が今の平和で豊かな日本を作り上げてきた立役者であり、ヒーローなのだ。決して、この工事の書類に署名して命令を下した大臣だとか、金を出した銀行だけが偉いのではない。その下にいて、名前も残らないが、この工事を見守り、現場で汗を流してきた人々を自分は心の底から尊敬する。この工事では34名の方が殉職されたそうで、近くにあったその慰霊碑に手を合わせ、お礼を言って、ジュースを置いてきた。
そして何より、この記念館での「いつか新幹線を」の合言葉。青函トンネルの夢は、まだ終わってないらしい。
その後、峠を越え小泊という町へ。峠からは岩木山が望めた。うわっツチノコ!と思ったら、ただのヘビだったし。道の駅に終着してトイレにて眠。やった、蚊がいない。

天候
晴れ
気温
朝15℃ 昼24℃ 夕20℃
歩数
52957歩
累計1828234歩
出費
おにぎり・・110円
ハムサンド・・240円
野菜ジュース・・116円
青函海鮮丼・・1575円
ジュース×4・・490円
青函トンネル記念館入館料&ケーブルカー切符・・1300円
風呂代・・500円
計4331円
累計262264円
食事
朝・・おにぎり、ハムサンド、野菜ジュース
昼・・青函海鮮丼
夕・・マシュマロ、ジュース
道中・・水、ジュース×4

73日目 小泊~車力

20070618082937
17日、6時起床。道の駅から小泊の町まで移動して、ここの洋菓子店へ。町の情報を聞きつつ、パンを買ったら、おまけにどら焼きをくれた。後、町中のスーパーへ。
ここで早い昼食をとっていると、おばちゃんに話しかけられ、この町には太宰治の記念館があるから是非寄っていけ、と言われた。このおばちゃんが記念館の関係者らしい。自分が進む道とは逆方向だったのだが、まあ折角誘われたので行ってみることに。太宰治というと、自分は「走れメロス」しか読んだことがない。この小泊という町は「津軽」という小説の舞台になっているらしく、その記念館には「津軽の像」と呼ばれる銅像があり、だからこの記念館の名前も「津軽の像」記念館となっている。どういう小説かというと、太宰治が自分の生まれ育った津軽の町々を訪れ、ここ小泊にて乳母とも呼ぶべき女性との再会を果たす、という内容のものらしいのだけれど、読んでいないのでよく分からない。ただ、ファンにとっては堪らない場所だろう。記念館の中を見学していると、この小説の舞台が青森から小泊までずっと自分のルートと重なっていることを知った。そういえば、今思い出してみればだが、自分が歩いてきた町の中で太宰治という文字を時々見かけてきた。だから、これは小
説を読んだらきっと面白いんじゃないか、そう思って自分は受付で売っていたその小説を買ってみた。
海沿いを歩いていると、海の所々が鉄錆が混じったような朱色に染まっている箇所がある。赤潮というやつだろうか?道路に面した民家の花壇にホタテの貝殻が刺さっていて、そこにこう書かれていた。
「アイス
3年と6ヶ月生きた。
ハムちゃん」
その下には飼い主であろう女の子の名前があったのだが、自分はこれを見て思い出したことがある。自分は高校の頃寮生活をしていたが、ある日教師に内緒で町のペットショップでハムスターを買ってきた。自分はこのハムスターをワッフルと名付けて部屋で飼っていたのだが、間もなく死んでしまい、その遺骸を寮前の木の下へ埋めたのである。夏の暑い日だった。学校が終わり、寮に戻ると墓の周りを草苅機をしょった後輩が草刈りしていた。見ると墓が無惨にも墓標ごと刈り取られて地表が露になっている。
「バカ!ここにはハムスターの墓があったんだ!」
自分は思わず怒鳴ると、彼は
「あっ、そうなんすか?!すいません」
と言ったのだった。あの墓はまだあるだろうか。寮を訪ねることがあると、手を合わせている。
午後、国道339号線から県道12号線へ。青森を歩いていると、ちらほら茅葺き屋根の家を見かける。すごく失礼なことだが最初見た時、重要文化財か何かだと思っていたら、さにあらず、人が住んでいたのであって、これには軽いカルチャーショックを覚えた。
県道12号線は一時、十三湖をなめるようにして走り、それから南へと進路を変えていく。この十三湖ではシジミが特産であり、シジミ汁が好物の自分は湖沿いの食堂でこれを食べた。この辺りにはシジミを売る店も多く、金を払えば自分でもとることが出来るそうだ。
夜、日が暮れてしまったがいい寝床が見つからない。仕方なく道路脇で寝る準備を始めたが、それに反して自分はワクワクしていた。何故かというと、タバコを買ったのである。自分は今日より禁煙を解いた。早速吸ってみる。発泡酒と共に空を見上げながら吸うタバコはうまかった。今度はいつまで世話になるか分からないが、旅の間は思う存分吸おう。道路を照らす街灯の下で、小説「津軽」を読みながらそう思った。

天候
晴れ
気温
朝22℃ 昼(忘) 夕21℃
歩数
47184歩
累計1875418歩
出費
パン・・100円
鶏皮5本パック・・160円
カップラーメン・・100円
ジュース×5・・483円
チョコ菓子・・53円
「津軽の像」記念館入館料・・200円
小説・・420円
アイス・・60円
刺身定食(しじみ汁付)・・980円
発泡酒・・155円
タバコ・・300煙
計3011円
累計265275円
食事
朝・・ジュース
昼・・カップラーメン、鶏皮×5、ジュース×2、チョコ菓子、どら焼き
夕・・刺身定食(しじみ汁付)、ジュース
夜・・発泡酒、菓子
道中・・アイス、ジュース、水

時、また時

前進も後退もしない時間の中で
冷やし中華を食べ続けるのは残酷か
止まり続けた時の中で
生み出すものは己の発する雑音ばかり

いいか
正義に正義の哲学があるように
悪にも悪の哲学がある
それを忘れるから
お前らの顔は傲慢になるんだ

74日目 車力~鰺ヶ沢

20070619062453
18日、6時起床。起き抜けにタバコを一本吸っていると友達から電話があり、青森出身のその友達とこの辺りの地元話で少し盛り上がった。また、今朝仁木の奥さんからもメールが届いており、自分はこれによって気が楽になった。何となれば、自分はもしかしたらこの前の一件で仁木のおやじさんと奥さんに呆れられてしまったんじゃないかという観念があったから。
これらのこともあってか、午前中は岩木山を眺めつつ、予定しているよりも早く目的地へと進むことが出来、昼、うまい具合いに見つけたラーメンショップで昼食、コンビニでの買い物という段取りに至った。
午後、県道12号線から国道101号線にかわるに当たり、地図を見ていると気になる箇所を発見。通り道ということもあり、そこへ寄ってみることに。そこ、とは高沢寺という名前の寺である。ブログのTOPにあるのでご存知の方も多いと思うが、自分の名字は高沢という。ふりがなは「たかざわ」である。この高沢寺という寺、もしかしたら自分の出生、ひいては高沢家代々に何か所縁のある寺かもしらん、ということで行ってみたのだが、実際にはなかなか見つからなくて困った。実はこの寺に赴く前に、運よく見つけたスーパーで冷凍ミカンを購入して、寺の境内で食べながら住職とお話ししようか、などと考えていたのだがそれも途中で堪えきれずに食べてしまったほどで、ついに、畑で野良仕事をしていたおっちゃんをつかまえて聞いてみたのだった。
「あの、お尋ねしたいんですが」
「えっ?」
「(地図を見せながら)このタカザワデラに行」
「コータクジっつーの、それは」
「え?」
「コータクジ」
「ああ、すいません、コータクジ?高沢寺に行きたいんですけど、どうやって行くんですかね?」
そうやって、そのおっちゃんに教えてもらった道を1kmほど歩くと、やっとコータクジは見えてきた。「ここが高沢寺かあ」と早速境内に入ってみるが、誰もいない。ただの寺である。別に予想していたほどの感動もなく、軽く一回りしてすぐ帰ることにした。だが、折角ここまでして訪ねた寺である。ここは一つ、旅人らしく流暢に一句詠んでみようかしらんと思い、自分はしゃがみこんで石を手に取り、少し頭をひねってから地面にこう書いた。
「食べたいな 五目炒飯 八宝菜」
これを見た住職はどう思うだろう。自分でも何故そんな句が出てきたのか知らないが、とりあえず満足してその場を後にした。行きがけに「待てよ。八宝菜、五目炒飯、食べたいな、の方がよかったかな」と思ったが、まあ、どっちでもいいやと先へ、先へ。
鰺ヶ沢の町を過ぎて海沿いを少し行くと、イカ焼き通りなる通りに差しかかった。イカ焼きの店がズラリと並んだ通りなのだが、文字通り、イカ焼きしかない。ここを通った者なら、果たしてイカ焼きの店がこんなに必要だろうかとまず思うだろう。それほどイカ焼きのみなのである。しかし、これだけイカ焼き屋が並ぶと不思議とイカ焼きが食べたくなるものであって、自分も一つ買ってみることにした。店のおばちゃんと話をしていると50円まけてくれ、近くにあった酒屋で発泡酒も買い、海辺へ。今日はここで寝ようと、防波堤に荷物を置き、腰をおろした。
なんて贅沢な時間なのだろう。真正面に沈みゆく太陽と広大な海を眺めながら、自分は先ほどのイカをつまみに酒を飲んでいる。誰の邪魔もない。この旅を終え、また普段の生活に戻れば自分はこんな時をひどく恋しく思うのだろう。寝転がって上を見れば、もうそこには待ち構えていたかのように釣り針のような月、空に浮かんで・・、うっわぁと感じ入っていたら、自分の目の前にカブが止まり、一人の青年が話しかけてきた。この青年は旅仲間であった。弘前大学の大学院1年生だそうで、なんだか函館と展開が似ているが、彼にこれからのルートの情報を色々と教えてもらった。
彼と別れたあと、さあ寝る準備をするか、と思ったのだが、なんとしたことかいつの間にか自分の周りをたくさんのブヨが飛んでいる。もうブヨは懲り懲りであった自分は即座にここを退避。「雨が降ったら、あそこに行くといいよ。あそこは無人駅だから」と彼に教わった情報が早速役に立ち、自分は近くの駅舎に避難した。だから、そこで今こうやってこれを書いている次第である。全く快適。

天候
晴れ
気温
朝20℃ 昼27℃ 夕22℃
歩数
48309歩
累計1923727歩
出費
ジュース×3・・419円
パン・・105円
ラーメン(中盛り)・・550円
携帯灰皿・・525円
タバコ・・300円
冷凍ミカン・・100円
目薬・・560円
イカ焼き・・200円
発泡酒・・200円
計2959円
累計268234円
食事
朝・・パン、ジュース
昼・・ラーメン、ジュース
夕・・イカ焼き、発泡酒
道中・・ジュース、水、冷凍ミカン

75日目 鰺ヶ沢~ウェスパ椿山

20070620083817
19日、6時起床。目を覚ますと口のまわりがベチョベチョである。口を開けたまま寝ていたらしく、ヨダレまみれであった。ふがー。
今日は、目的地を黄金崎不老ふ死温泉と決め、歩き出した。この不老ふ死温泉というのは青森の有名な温泉らしく、「あそこは行ってみるといいよ」とは、函館のF君から聞いた。ごつごつした岩場の波打ち際に湧き出ている野趣満点の露天風呂らしい。朝食の用意がなかったので、とりあえず商店が開く時間まで歩いていたら、1時間ほどしてコンビニを発見。ここで朝食にした。
実は昨日、防波堤の所で出会った彼にこの不老ふ死温泉のことも聞いていた。これは未確認情報だということだったが、不老ふ死温泉の先にウェスパ椿山という温泉施設があり、そこから浜辺に下りると、自然に温泉が湧き出ている箇所があるらしい。彼の後輩が行ったことがあるそうなのだ。これは大いに興味をそそられる情報で、自分は無難に不老ふ死か、それともこの自然に湧き出る温泉を探してみるか、悩みつつ歩いた。
昼、通りがかった道の駅で休憩。道の駅とは、あれ、何なんだろう。今や全国各地にあるが、その町々で経営するドライブインといったところだろうか。各駅によって特色があるが、ここの駅は今までの駅より活気に溢れているように思え、店内では海鮮やらファーストフードが売られていた。自分はここでタコ寿しというものを買ったが、このタコ寿しとは究極のタコ料理であった。タコ好き以外にはオススメしない。自分でさえ、一気に食べられないほどタコが入っているのだ。タコ刺しの山に餅米をわずか絡めた感じである。
夕方、深浦の町を歩いていると、ここでも魚屋の軒先で歩道にまではみ出してタコが一匹丸ごと売られていたが、こういうものが地元にも売られていればと思う。埼玉というのは海無し県であるから、新鮮な魚介類を見るとつい欲しくなるのだ。
トンビが翼を羽ばたくことなく気持ちよさそうに空を泳いでいる。それを見て気づいてみれば、風がそよそよと吹くとても気持ちのいい空である。ヒョロロロロ、という鳴き声が聞こえてくる。
日本の渚百選四つ目を発見。「岡崎海岸」という。ここは日本の夕陽百選でもあるらしい。歩道を歩いていると一台の車が止まり、「乗せてくよ」と言われたが断った。運転していたのはおばちゃんであったが、後部座席にいた小さな女の子と手を振りあいながら別れた。また、別のおばちゃんにも声をかけられ、このおばちゃんには不老ふ死温泉への近道を教えてもらった。「国道から横の農道に入るのさ、目印は自販機だ」と。
ところが、その農道で道に迷った。自分の周りをうろつく犬があり、この犬について行ったら田んぼの畦道に抜けてしまったのだ。「おい」と振り向くと、そこにもう犬の姿はなかった。それでも、なんとかしてたどり着いた不老ふ死温泉であったが、その玄関で自分はうなだれた。うなだれ小僧。日帰り入浴客の入浴時間が今年の4月から繰り上げられ、16時までだったのである。現在18時。
その後、また道に迷いつつウェスパ椿山に到着したのはもう夕陽が沈んだあと。この辺りの温泉は夕陽を見ながら風呂に浸かるというのが目玉なのだ。昨日の彼に聞いた自然の温泉を探す時間もなくなり、このウェスパ椿山という温泉に入浴。風呂からあがり、他の入浴客と話していたらコーラを奢ってもらったが、そこも閉店時間になり、今現在、近くの無人駅のホームの上にいる。今日はここで眠の予、うわっタヌキだ。

天候
晴れ
気温
朝22℃ 昼27℃ 夕18℃
歩数
64455歩
累計1988182歩
出費
飲料×4・・472円
パン・サンドイッチ×6・・839円
タコ寿し・・400円
おにぎり・・105円
チョコ菓子・・52円
うまい棒×6・・60円
発泡酒・・280円
計2208円
累計270442円
食事
朝・・おにぎり、ハムカツサンド、カレーパン、チョコ菓子、野菜ジュース
昼・・タコ寿し、チキンドッグ、コーラ
夕・・うまい棒×6、発泡酒
道中・・メロンパン、ジュース

76日目 ウェスパ椿山~八峰

20070621082041
20日、6時起床。駅のホームで寝ていたら、思っていたよりも早い時間に列車が来るというアナウンスが聞こえ、飛び起きた。急いで荷物をまとめ、逃げるように階段を駆け降りたら、寝ぼけまなこで段を踏み外しそうになった。そんな怪我の仕方をしたら丸々バカである。しかし、年季の入ったホームレスだって駅のホームなんかで寝やしないだろうから、元々バカなのかもしれない。しばらく、近くのベンチでぼーっとしてから歩き始めた。
今日は白神山地のすぐ脇を通った。白神山地というのは有名である。でも、何が有名なのかは知らなかった。ただ、世界遺産に登録されている、というのは聞いたことがあったが、では白神山地が他の山地とどう違うかと聞かれれば、そんな知識はとんと皆無で、「さあ」と言うしかない。けれども今日知りましたよ。いいっすか。白神山地は、世界に誇るブナ林の宝庫なのだ。
「ブナ林って?」
「さあ」
今度いつか、白神山地をゆっくりと歩き回ってブナ林が何であるかを確かめたい。
最近、道路端でタヌキの死骸をよく見かける。車にひかれたのだろうけど、そのほとんどがミイラ化していて、出くわすとビックリする。汚い話だけど、今日見かけたその内の1体に信じられないほどのウジが湧いていて、思わずまじまじと見てしまった。あの、汚いものとか臭いものとか、恐ろしいものって、見たくないし近づきたくないはずなのに、顔を覆った指と指の間から見てしまうみたいなのは誰にでもある心理なんだろうか。自分はついついそういうものに近づいてしまう癖がある。
今日はなんだか出会いの多い一日であった。まず、初めて自分と同じような歩き旅をしている人に出会った。自分が歩いている反対側の歩道を向こうから歩いてくる自分みたいな人。鏡かと思った。けれど違う、鏡ではない。自分より若干リュックがでかかった。この人は石川県から来ている人で、お互い今まで通ってきた道の情報を交換しつつ、ブログも書いているということで、そのアドレスも教えあった。互いの健闘を祈り、握手をして別れたのだった。
その人と別れてすぐ、ポツポツと雨が降り始めた。すると今度は車が止まってくれた。今日は何台も車が止まってくれたのだが、この車、どんな車かというとタクシーである。タクシーがウインカーをたいて自分の前方に止まり、ドアが開いたのである。むろん、自分がタクシーを呼ぶはずもないし、そこは家も何もない海沿いの道。近づいて中を覗き込んでみると、運転手は「雨が降ってくるよ」と言い、にこやかに笑ったのだった。思う。世界中の人間がこの運転手であれば、この世にはきっと争いどころか、金さえも必要なくなるだろう。それが愛というもので、この運転手にはその愛というものが溢れていた。
後、秋田侵犯。
秋田に入ってすぐの道の駅、ここでも出会いがあった。どんな出会いかと言うと、おっちゃん3人組である。話しかけられたのだが、その中の一人が自分と同郷であった。森牛乳、っちゅってもローカルすぎて分からないだろうけど、実家にかなり近いところまで話が通じる。なんだか心強かった。
一つ皆さんに謝らなければいけないことがある。と言うのは、旅の資金のこと。自分は以前、このブログの中で「仁木のバイト代で沖縄までたどり着いてみせる」と豪語したが、それが叶わなくなった。腑甲斐ないことであるが、今日自分の貯金から新たな資金をおろした。御免。
雨である。雷雨である。八峰町にあるハタハタ館という施設までやってきたが、夜になってかなり強く降り出した。この旅中で一番強い雨かもしれない。明日まで続くという。これからは梅雨の季節だし、しばらく雨との戦いになりそうだ。ハタハタ館と道路を挟んだ向かいの駅をつなぐ陸橋(覆いがされている)で眠。

天候
晴れのち曇り、時々雨
気温
朝20℃ 昼26℃ 夕22℃
歩数
41981歩
累計2030163歩
出費
絵ハガキ×3・・300円
50円切手×3・・150円
タバコ×2・・600円
カップラーメン・・150円
チョコフレーク・・105円
発泡酒×2・・410円
つまみ・・100円
計1815円
累計272257円
食事
朝・・パン×2、ジュース
昼・・カップラーメン、チョコフレーク、発泡酒、ウーロン茶
夕・・発泡酒、つまみ
道中・・ウーロン茶、水

壁紙

思い出すのは部屋の壁紙
覚えているのは君の歪む顔

真夏の夜に抱き合った
それはなんてロマンチック
それはなんて理想的
けどそんなのってありきたり

雨が降る夜だった
トイから垂れる水音と
その奥に降る雨の輪唱
ステレオのボリュームを少し落として

思い出すのは部屋の壁紙
覚えているのはピンクのカーテン

月明かりが揺れていた
犬の遠吠え
救急車のサイレン
上になったり下になったり

悲しもうなんて言わなかった
楽しもうなんて言わなかった
けれど二人いっぱい楽しんで
二人いっぱい悲しんだ

思い出すのは部屋の壁紙
覚えているのはあのバンドの曲

ケンカなんて馴れっこで
でも仲直りは
いつまでたっても慣れやしない
二人気まぐれB型人間

BGMはいつも同じ
あのバンドのあの曲が
狭い部屋に響いてた
それがとても心地よかった

思い出すのは部屋の壁紙
覚えているのは君の笑う顔

GO

モタモタしてると
ひかれちまうからGO
すっとばす
これ以上ない爆音で

ノロノロしてると
ふまれちまうからGO
ぶっとばす
崩れない4連符

時間が悪いんじゃない
つかまったのなら
全ての責任は
俺のこの足

ダッダッダダダ
ダダダダッダダ
ダッダッダダダ
ダダダダッダダ

(2番未完)

77日目 八峰~能代

20070622233504
21日、8時起床。朝、起きてみると雨が止んでいる。思うに自分は晴れ男の気がする。旅を始めて77日。仁木でのバイト期間を除くと約1ヶ月半になるが、歩いている途中こっぴどい雨に降られた記憶はないし、雨の回数自体も少ない気がする。しかし、雨は確実に降っているのであって、ではどんな時に降っているかというと自分が寝ている間に降っている。つまり、別に雨が降っていてもいい時に降っていて、歩き始める時には止んでいることが多い。
今日は二つばかし用事がある。一つはコインランドリー。もう一つは旅行代理店へ行かねばならない。旅行代理店というのは、フェリーの手配である。前にもちょっと書いたが、7月の28日に友達の結婚式があり、自分はそれに出席することになっている。その式場が北海道であり、自分は計画を練って7月26日に一旦旅を中断し、福井県の敦賀港から苫小牧東港へ渡ることにした。そのチケット予約の代金を旅行代理店で支払うことになっているのだ。
旅行代理店、というと失礼なことを言うようで申し訳ないが、小さな町ではあまり見かけない。大きな町、栄えた町まで行かなければいけない。そこで自分は地図を見ながら検討したのだが、うまい具合いに今日は秋田県北部の都市、能代市へ入ることになっている。
「こりゃ都合がいい」
携帯電話を使って能代市の旅行代理店を調べ、そこへ向かうことにした。途中、コインランドリーも国道沿いにあり、予定通り夕方には旅行代理店に着いた。
しかし、しかしだ。その旅行代理店に入った時、自分は受付にいたおじさんに思いがけない言葉をかけられた。
「あー、君、ごめん、先言っとくけどお断り」
そのおじさんは自分の風体を見るなり言った。
「は?」
と自分は返した。当然である、何がお断りなのか分からない。不動産屋や銀行では客を身なりで判断するという話を聞いたことがあるが、旅行代理店で門前払いを受けた人の話など聞いたことがない。第一、自分はそんなに汚ならしい恰好はしていないつもりだ。このでかいリュックが目に入らぬのか、いかにも旅に縁がありそうじゃないか。旅to旅よ。トゥギャザーしようぜ!とルー大柴も言ってるじゃないか。
そう思い、何も言わぬおじさんに強く理由を問うため、もう一度「え?」と聞くとおじさんは言った。
「あんた、何か売りにきたんでしょ?ダメダメ、今社長いないから」
どうやら、おじさんは自分を乞食とでも勘違いしているようだった。仕方なく、自分が何故ここにやってきたのかを一から細かく説明するとおじさんはバツが悪そうに
「そこ、座って下さい」
と言ったのだった。
どうやら、少し前に自分と同じような恰好をした人間が変な物を売りにやってきたらしい。
「ちょうど、あんたみたいなバッグを持っててさ。いやー、あんたよく似てるよ」などとまだ言っている。
「見ませんでしたか、そんな人?」と聞くので「見ませんでしたね」と答えると、「見たでしょ?最近よく見ますよ」と、弁解なのか正当化なのかよく分からぬ発言を繰り返した。20分位してフェリーのクーポン券を発行してもらい、その店を後に。
そして、見つけた。マルハン能代店。ここで逢ったが百年目。岩内店での借りは能代店、あんたに返してもらう。
「マルハン!今日はテメェを斬る!!」
叫んで、近くのコンビニで腹ごしらえをした後、目下敵陣へ単体で勝負を仕掛けた。外では雨が降り始めていた。

ザザザッ
ビュッ シュバッ

ザザザザッ
ビュビュッ バシュッ

ザザザザザッ
ビュビュビュッ
バチッ
バシッ
キンッ
ビシュッ

ドサッ

痛ぇ。

店を出ると、駐車場から一人の女の子が寄ってきて言う。
「今、カンボジアで手足をなくした子供達がいっぱいいて、その子達に靴下やハンカチを送る活動をしてるんですけど」
「はい」
「それで協力して頂きたいんですけど・・」
「お金ですか?」
「・・そうです」
「ありません」
「全くですか?!」
「はい」
「全くですか?!」
「はい、今負けてスッカラカンです」
「明日、どうするんですか?」
「明日は歩きますよ」
「食事は?」
「買って食べますよ」
「あるじゃないですか」
「それは食費ですからね。食べなければ僕が死んじゃうじゃないですか」
例え自分が大富豪になっても、パチンコの閉店時間に合わせて待ち構え、寄付を求める人に自分は寄付などしない。近くのスーパーのベンチで眠。

天候
曇りのち雨
気温
朝23℃ 昼26℃ 夜21℃
歩数
36704歩
累計2066867歩
出費
パン×4・・725円
おにぎり×3・・340円
ハンバーグ弁当・・540円
フライドチキン・・130円
野菜ジュース・・116円
タバコ・・300円
ボールペン・・105円
発泡酒×2・・330円
コインランドリー代・・500円
フェリー代(クーポン)・・19000円
スロット・・7000円
計29086円
累計301343円
食事
朝・・おにぎり、パン、水
昼・・おにぎり、パン、レタスハムサンド、野菜ジュース
夕・・おにぎり、野菜サンド、発泡酒
夜・・ハンバーグ弁当、フライドチキン、発泡酒
道中・・ウーロン茶、水

78日目 能代滞在

20070623083228
22日、6時50分起床。朝目覚めると荷物をまとめ、そのまま敷地内のスーパーへ。ここでパンと牛乳を買って朝食。後、しばらく考えてから昨日のマルハンへ。
マルハンは今日、50周年大創業祭という冠イベントの日であり、自分は昨日負けているもののこれは勝負時と考え、今日一日は能代に残って打つことにした。午前中に整理券をもらい、昼からの開店を待つことに。
入場待ちで自転車置き場にしゃがみ込んでいると、パチンコ屋の食堂が今日は50周年記念プライスということで定食を200円で出しているらしく、知らぬおっちゃんに「おう、食い行こう、食い行こう」と誘われ、食べに行った。普通に食べたら800円はしそうな定食である。こんな安食堂が町にたくさんあればなと思いながら食べた。
そして入場。自分の整理番号は67であったが、前の人がほとんど欠番だったため2、30人目で入れた。ほぼ迷わず昨日と同じ秘宝伝というスロットへ。自分が選んだ台というのは前日、前々日とも底、つまり一番出ていなかった台である。そこに腰かけ、後は12時の開店を待つばかり。(パチンコ屋は開店前に客を中に入れるが、打ち始められるのは開店時間きっかり)
12時をまわり、果たして自分の選んだ台は正解だったと思う。開店1時間もしないうちに10連チャンしたのだ。投資額は千円である。だが、自分はどうしてこうもツキがないのだろう。ここからはスロットをやる人にしか話が分からないと思うが、その10回中9回がレギュラーであった。スロットには大体の機種で2種類の当たりがあって、俗にビッグとレギュラー(バー、バケ)と呼ばれている。だけど、レギュラーじゃ稼げんのよ。勝つためにはビッグ、いわゆるスリーセブンを引かなければいけない。それが証拠に、その時点で自分の出玉は1箱にも満ちていない。ちなみに、当たりがビッグになるかレギュラーになるかというのはその機械の確率の問題だから、あとは打つ人の引きである。
その後も自分の当たり回数は周りに比べ群を抜いているのに、出玉は自分より上の人がちらほらいるという状況。結局、夕方にビッグ17レギュラー27でその台をあとにしたが、残ったメダルはたった1箱であった。しかし、これを換金すれば約2万の勝ちであったものの、後引きの悪さから閉店まで他の台で打ち始めてしまいグダグダ。終わってみればたった4600円の浮きであったのよさ。アッチョンブリケ。
それにしても、どの台見ても辛いよね。パチンコもスロットも。最近、規制が厳しくなったみたいで「駄目だね、当分パチンコは」って夜友達と電話して、あまりふざけてもいられない、とっとと次なるマルハンで負けの23400円を回収してパチンコとオサラバしなくては、と気を引き締めた。
ガガガSPというバンドの曲に「明日からではなく」という曲がある。帰り道、それを口ずさみながら「明日は明るい日と書きます」と言っていた高校の先生を思い出した。コンビニで牛カルビ弁当と発泡酒を買って、昨日と全く同じベンチの上で眠。怪獣グースカ。

天候
曇り
気温
朝21℃ 昼(忘) 夜21℃
歩数
5543歩
累計2072410歩
出費
パン・・148円
牛乳・・78円
チキン竜田定食・・200円
ジュース・・100円
タバコ・・300円
牛カルビ弁当・・495円
発泡酒・・195円
スロット・・-4600円
計-3084円
累計298259円
食事
朝・・パン、牛乳
昼・・チキン竜田定食
夕・・牛カルビ弁当、発泡酒
スロット中・・ジュース

79日目 能代~男鹿温泉郷

20070624104512
23日、6時20分起床。起きて、昨日と同じように敷地内のスーパーで朝食。歩き始めた。
能代市街で一旦国道101号線が途切れ、国道7号線へと移る。今日の目的地は男鹿半島北部にある男鹿温泉郷という所で、能代からスタートすると、ルートが3つある。一つは国道、もう一つは県道、そして一番海沿いを通る道、これも恐らく県道であるが地図には記載されておらず、メロンロードと名付けられていた。
自分は悩んだ末に、メロンロードを選んだ。距離的には大した差はない。ただ、海沿いという理由で選んだのであるがこれが失敗であった。やはり基本的には国道を行くべきである。何が失敗だったかというと道に迷ったのだ。県道レベルというのは、国道の裏道みたいなものが多く、地図上では一本の簡単な道に見えても、実際に歩いてみると、どれが正解か分からないような交差点があったりして、土地鑑のない人間には厳しい。それを今日痛感したのだった。
何の癖か知らないが、自分は最近「いやはや」という独り言を口にする時、必ず「いやはや」を「平原」と言い換えて、「平原あやか、どうしたもんか」などと言っている。最近といっても、ここ1年位は言っているような気がする。こんなところを誰かに見られたら、きっと自分は顔から火を噴射するんじゃなかろうか。
一人のおっちゃんに話しかけられた。こうやって気軽に話しかけてくれるのは有難いのだが、その人が話し好きな人であった場合、ちと参る。行き先を聞かれ、「男鹿の温泉郷です」と答えると、何度も何度も繰り返し道順を教えてくれ、「分かりました」と言うのだけど、自転車を止めて、やおら道端の草を抜き、その草の茎を道路になぞらえて縁石の溝と交差させ、歩道に簡単な地図を作り上げる。大丈夫です、もう分かりましたよ、と言うのだが話はやまない。自分はひどいことを言うようかもしれないが、このおっちゃんはただ話が長いだけでなく、呂律が回っておらず何を言っているのかさっぱり分からなかったのにも参った。その後、道の途中で秋田県の人に秋田の道を聞かれた。地図を見せてあげたのだが、自分が埼玉の人間だと言うと笑っていた。
道路は、また国道101号線へと戻り、県道55号線につながる。男鹿温泉郷はこの55号線沿いにあり、思っていたよりも大きな温泉街で立派なホテルが立ち並んでいた。その一つ、男鹿グランドホテルにて日帰り入浴。そこの女将さんがいい人で、風呂からあがった自分を宿泊客用のサービスである、なまはげの和太鼓演奏会に誘ってくれた。「折角だから、観てらっしゃい」と言われ、「いいんですか?!」と自分は飛びついた。バスに乗せてもらい、移動したのは温泉街の中心にある会館。
中へ入ると、ホールに人が収まりきらず、ドアを開け放して外からそれを眺めている人もいる。ものすごい活気だ。自分もそのドアの外の観衆に加わったが、見えるのは黒山ばかりである。正確に言うと茶山や金山もあるが、まあそれは置いといて、皆さんは和太鼓の演奏を間近で観たことがあるだろうか?あの、一つの太鼓を一心不乱に叩く人の姿というのは、観る者の心を揺さぶるものがある。今日はあまりよく見えなかったが、自分がホテルに戻ってからも聞こえてくる小気味よい太鼓の音色は、夜の温泉街をより一層賑やかで華やかなものにしていた。
やがて夜も更け、自分は寝床を探すために温泉街入り口にあった、なまはげのモニュメントまで移動。そこのベンチで眠。

天候
曇りのち晴れ
気温
朝20℃ 昼27℃ 夜18℃
歩数
63578歩
累計2135988歩
出費
タバコ・・300円
パン×2・・365円
ジュース×3・・320円
発泡酒・・150円
風呂代・・735円
計1870円
累計300129円
食事
朝・・焼きそばパン、リンゴジュース
昼・・レタスハムサンド、ウーロン茶
夕・・発泡酒、ピーナッツ
道中・・ウーロン茶、ジュース×2

80日目 男鹿温泉郷~戸賀

20070625044224
24日、8時30分起床。ここ最近にはなかった冷え込みで午前3時頃から起きては丸まって寝て、起きては丸まって寝てを繰り返した。それが朝になると一転、日差しが急に強くなり夏用の寝袋でも暑い。夜は寒さで起こされ、朝は暑さで起こされたのだった。
準備をととのえ、出発したのは昼近く。当初の予定では、今日は男鹿半島の入道崎を回り、「てんのう」という道の駅へ行くはずだった。しかし、出発時間の遅れから、目的地をその手前の男鹿市街に変更した。
だが、結果から言うと、今日はこの男鹿市街にも到達できなかった。理由は簡単である。道を間違えのだ。しかも峠道を。エッサホイサと上り下りして数km歩き、たどり着いた展望台にあった看板地図を見て気がついた。最初、ウソだと決めつけて信じず、アクエリアスを飲んでタバコを吸って、自分の地図を見てみたら、間違いなく間違えていた。もう今から引き返しても男鹿市街に着くのは夜中であったし、このショックで歩く気力を失った自分は、目的地さえ失ったままトボトボと今来た道を引き返したのだった。厭世的な気分にもなり、変な山の中の森の道も歩いた。(これはまるで獣道のようであった)
と、そこに現れたのはいい感じの食堂である。これに吸い込まれて、うはっ!飲んでしまった。もう完全に今日一日の予定はガタガタである。そして今現在、さあ明日はどうするかなと近くにあった水族館の駐車場で早々と寝る準備をしながら考えている。本日、以上。
で、ここからは旅の余談なんだけど、自分がここでジュースと書いているもの。あれは色々なんだけど、その中で多くを占めるのが500mlの缶コカコーラである。夏になると、よく自販機で見かけるが、これは350と値段が同じなのに量があってお得。あと、チョコ菓子だけど、これも自分が買っているのはいつも同じで、リスカのスーパーBIGというチョコバー。これは好物で、類似品に「どでかばー」というものがあるが、あれはダメだ。味が落ちるのさ。これは50円なのにボリュームがあり、オススメ。ちなみに今日もそのチョコ菓子を買ったのだけど、レジに出したら100円と打たれてショックだった。田舎の商店は値段設定がいい加減である。あとビールはね、どの銘柄でも好き。でもキリンで言うと、夏はラガー、冬は一番しぼりかな。夏のビール、冬のビールってあるよね。よくビールメーカーが春と秋に、春のビール、秋のビールを売り出すけど、あれはうまくないなぁ。春と秋にうまいのは、つまみの方だよね。
自分の体は、酒とギャンブルとロックンロールがそれぞれ33、3%で成り立っている。で、残りの0、1%が水分だ。水分は大事だからね。
えーと、あと何かあったかな?タバコは以前と同じ、マイルドセブンライトを吸い始めた。このタバコが一番吸いやすく飽きないと思う。好きな野球チームは特にありません。自分はノーコンだし。好きなスポーツは、えっと、スキー?
関係ないね。それじゃあ、この辺で。

天候
晴れ
気温
朝25℃ 昼25℃ 夕22℃
歩数
27958歩
累計2163946歩
出費
ジュース×3・・360円
カップラーメン・・175円
チョコ菓子・・105円
飲み代(ビール、つまみ)・・2050円
計2690円
累計302819円
食事
朝・・カップラーメン、チョコ菓子、ジュース
夕・・瓶ビール×2、お通し、みそおでん、殻つきウニ、冷や奴
道中・・ジュース×2、水

81日目 戸賀~秋田

20070626092706
25日、4時起床。昨日の遅れ分を取り戻すべく、早起きして4時半に出発した。朝は快適だ。車は少ないし、歩くにはちょうどいい気候。ただ、しばらく歩かなくては朝食にありつけそうにない。今いる戸賀から25km近く先の男鹿市街までは、小さな集落が2、3あるばかりなので、一気に男鹿市街まで行ってしまいたい。峠道ということもあり、気合いを入れて歩き始めた。
小休憩を挟みつつ、渚百選五つ目鵜ノ崎海岸を通過。男鹿市街に到着したのは9時50分。順調だった。これで昨日の遅れは取り戻したことになる。あとはここから今日の分を進むだけ。目標地点は秋田だ。男鹿市街からは40kmの道のりになる。
だが、男鹿市街のコンビニにたどり着いた自分は、ここでへばってしまった。今日はやけに暑い。朝食もとってなかったからだろうか、頭痛もしてきて、熱中症のことが頭をよぎる。
この熱中症というのは、夏を歩くのに一番気をつけなければならないことかもしれない。まだ大丈夫と無理をして、汗がひき、寒気がしたら、もうその時はアウトである。今日だって自分は、飯を買ってコンビニ前に座り込んだら2時間半動けなくなってしまったほどだ。
でも、まあ、それはこの飯にも問題があった。久しぶりのコンビニだったので、焦って飯を買いすぎた。カップラーメンにパン、おにぎり3つとジュース2本。全部食べたら腹がいっぱいになり動けなくなってしまったというのも一つの原因である。
昼過ぎ、また歩き始めたが、やはりこの暑さが大敵であることに変わりはない。7、8km位歩いて、またへばってしまった。温度計を見ると33℃を示している。もう、これは日中に歩くのをよそうと決め、スーパーのベンチでごろ寝。
靴を脱いで横になっていたら、すぐ脇を通った若い女の子が「うわっ!くっさ!」と自分の方を見て言った。恐らく、靴を脱いだ自分の足の臭いだろう。納豆の臭いに似ている。だが、前にも書いたが、これは仕方のないことなのだ。とかく、中学生や高校生ぐらいの年頃というのは、思ったことをストレートに言葉にする傾向がある。自分はちょっぴり悲しかった。しかし、そんなことに負けてもいられない。自分は体力を回復しなければならないのだ。頑固にそのまま寝続け、17時半に起床。再度歩き始めた。
日が暮れ始めてきたが、ここまでくればもう都市間の道路になるので安心だ。それにしても、ああ、夜歩くのも快適。夜型歩行の利点はたくさんある。歩いている限り、蚊の問題もあまりないし、水分補給も少なくてすむ。これから、夜型でいったろうかしらん。
22時半、秋田市に入って一番最初に見つけたコンビニへ。ここからもう少し歩いて寝床を探そうと考えていたが、このコンビニに休憩スペースがあり、ちゅってもテーブルとイスなんだけど、ここに腰かけていたら眠気に襲われ、そのまま突っ伏して寝てしまった。
今日の歩数、78632歩。移動距離にして約60km。これは今までのところ、過去最高記録である。

天候
晴れ
気温
朝20℃ 昼33℃ 夜23℃
歩数
78632歩
累計2242578歩
出費
ジュース×6・・603円
アイス×2・・229円
タバコ×2・・600円
マックメガテリヤキバーガーバリューセット・・630円
チーズバーガー・・103円
カップラーメン・・105円
チョコ菓子・・53円
パン×2・・208円
おにぎり×3・・300円
発泡酒・・195円
計3026円
累計305845円
食事
昼・・カップラーメン、パン、おにぎり×3、チョコ菓子、ジュース×2
夕・・マックメガテリヤキバーガーバリューセット、チーズバーガー、アイス、ジュース
夜・・発泡酒
道中・・ジュース×3、アイス

82日目 秋田滞在

20070627184433
26日、7時起床。昨日の夜中に寝床を移動して、店の奥にあったベンチで横になっていたら、そこはイケナイ場所だったらしい。警備員がやってきて起こされたので、またコンビニのテーブルまで戻って寝ていた。学生の昼寝みたいである。机に突っ伏して寝ると、何故か寝起きにゲップが出る。
今日は由利本荘まで行きたい。コンビニで軽い朝食を済ませると、地図でルートを確認して出発した。外は暑かったが、昨日ほどではない。
歩き始めてすぐ、友達から電話があった。その電話の内容というのは、あるニュースのことだったんだけど、日本一周中の自転シャーのおっちゃんがゴールである自宅の20km手前でトラックにひかれて亡くなったというニュースである。そのニュースは自分も今朝、携帯電話のiチャネルという機能で知り、チェックしていた。全く最悪な事故である。自転車の20kmといったら時間にして1時間ちょっとだろう。自分にとっても他人事でなく、友達もそれを心配してくれてのことだった。
だが、だからこそ敢えて逆に強く言わせてもらうのだが、旅人というのはそういうことを覚悟していなければいけない。旅人にとって客死は常に隣り合わせである。大袈裟だと笑われるかもしれないが、旅というギャンブルの賭け金は命一つなのだ。
その電話でさらに強く気を引き締めて、由利本荘を目指して歩き始めた自分だったが、暫く行かぬ間にまた電話があった。これは兄貴からであった。
実は、兄貴も今バイクで日本を走り回っているらしい。というのは、先日親から聞いて知ったのだが、そのルートが自分とは逆で新潟から青森方面に向かっているようである。「どこかで会うと思うよ」とおかんは言っていたが、自分のブログを読んでいた兄貴の方からコンタクトがあった。
兄弟して旅人である。高沢家はどうなることやら、親の心中を察するに少々辛いものがある。希望と共に産み、ここまで育ててきた二男子が揃って雲助をしている。男の子は手がかかる子ほどかわいい、と言うがあれは何歳まで世話をかけていいんだろうか。ややもすれば愛情だって憎しみに変わるかもしれない。
兄貴からの電話によると、あと20分程で秋田に着くというから、自分は先に進むのをやめ秋田市街に入って兄貴を待つことにした。
それから間もなく、自分と兄貴は秋田の中心も中心、県庁と市役所に挟まれた大通りで会った。約2ヶ月半ぶりの再会である。旅を始めてから、自分はあまり家族のことは思い出さなかった。知っているのだ。自分は。この世で一番大切で必要なもの、尊いもの、それが家族だということを。旅などしなくても、そんなことは知っている。だから心安らいで旅が出来るのだ。旅を終え、家に帰る駅から自宅までの道の楽しさ、最後の数km、この旅の全てはそのための道のりなんじゃないかと思うほどである。思い出さずとも、いつも自分を強く支えている。
2ヶ月半なんて大した期間じゃないだろう。それでも、旅先での家族との再会に自分の心は踊った。兄貴と一緒に昼飯を食べに行った。きりたんぽ、ハタハタ、比内地鶏、稲庭うどん。秋田の名物を食いまくった。兄貴のバイクの後ろに跨って秋田の町を疾駆。風呂に行って、コインランドリーに行って、マルハンにも行った。そして、揃って負けた。夜は居酒屋で飲んだ。二人きりで飲むのは初めてのことだ。いつもは聞けなかった恋人の話や、旅先での話、旅を終えたあとはどうするのか、込み入った話までした。
その後、二人で町中にある千秋公園まで歩いて移動。野宿。兄弟寝袋。頭を寄せあって寝た。兄貴は歯磨きしていたが、自分はしない。面倒臭いから。酔いからか、心強さからか、ぐっすりと寝た。まるで家で寝るようにぐっすりと眠ることが出来た。

天候
晴れ
気温
朝27℃ 昼27℃ 夜(忘)
歩数
24869歩
累計2267447歩
出費
昼食代・・2350円
コインランドリー代・・500円
タバコ×2・・600円
パチンコ、スロット・・21000円
サンドイッチ・・240円
野菜ジュース・・116円
アイス×2・・210円
計25016円
累計330861円
食事
朝・・レタスハムサンド、野菜ジュース
昼・・きりたんぽ、ハタハタ寿司、冷や奴、比内地鶏稲庭うどん
夜・・居酒屋メニュー
道中・・水、アイス
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プロフィール

高沢 里詞

Author:高沢 里詞
埼玉県行田市出身
S57・12・7生
26歳♂
B型
パンクロッカー・詩人
行田秘湯の会会長
S・O’S(スーパーアウトドアーズ)部長
行田不毛の会会長
行田死語の会会長

注※どの会も新規会員募集は行っておりませんが、もしも会員になりたい方がいましたら密談でどうぞ。

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