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124日目 久美浜~香住

20070808203123
7日、6時10分起床。タンゴ鉄道、甲山駅という無人駅にて起床。屋根のかかったベンチ以外、改札も何もない駅であった。そこから3、4km歩いた所にあったコンビニで朝食。店主らしきおばちゃんと話をしていると、「昨日の残りだけど」と言って、マカロニサラダをくれた。店に陳列されていた雑誌のほとんどが日焼けしていたので、よく見てみると、全て2006年12月号であった。
今日は城崎温泉に立ち寄り、それから峠を抜け、海沿いの香住という町まで行こうと思う。自分の地図帳によれば、城崎温泉は山陰の名湯であると紹介されている。毎度毎度、温泉に浸かっている自分ではあるが、殊更に「名湯」などと書かれてあると、特に入りたい気分になってくる。入らなければ損だという気さえしてくる。
果たして、そこは風情のある温泉街であった。川が流れている温泉街、というのはそれだけで不思議な情緒があるが、ここもそうで、川の両側を道路が走り、その道路に面して、温泉、土産物屋、軽食喫茶などが軒を連ねていた。浴衣姿や洋服で往来する観光客も多く、夏休みだからだろうか、温泉地に似つかわしくなく、お年寄りよりも若者グループの方が圧倒的に多かった。
話は変わるが、皆さん、耳かきって好きだろうか?自分はこれが、堪らなく好きである。それで、以前自宅にて新聞を読んでいた際に、東京に耳エステと呼ばれる究極の耳かき(そこでは究極の癒しと歌われていた)を施してくれる店がオープンしたとあって、自分は常々行きたいと思っていたのだけれど、ついに行く機会を得ぬまま旅に出てしまった。
ところがである。なんとその耳エステの店が、ここ、城崎温泉街にあったのだ。自分は、地蔵の湯という温泉に入ったあと、吸い込まれるようにしてその店に入った。店には自分以外の客はなかった。よもや、こんなところで耳エステ初体験をするとは思わなかったが、この機会を逃したら今後いつ縁があるか知れぬ。20分のコースを申し込んだ。
言われるがままに、黒い革張りの椅子に深く腰かけると、女性のエステティシャンが「抱き枕はいかがですか」と言って、熊のぬいぐるみを差し出してくれたが、これは男の意地で断ってしまった。あとになって、変な意地を張ってしまったなと少し後悔した。ちょうど、抱き枕なんかあればいいなとうっすら考えていたところだったのだ。女性の手前、わざと要らない風をした。こういうのは恥と思うのは、女性から見れば案外くだらない男の価値観なのかもしれない。
感想については長くなるので控えさせて頂くが、耳エステの店は全国にも数軒しかないそうだから、興味のある方はインターネットでどうぞ。
昼食で、やはり温泉街のたこ焼き屋に入った。店内ではおばあさんが一人椅子に腰かけていた。自分はこのおばあさんに、店はやっていますかと聞いた。おばあさんは、やっているけど暑くて売れんでね、作るとしても10分位かかりますね、というようなことを言った。それでもいいから作ってもらえますか、と言うと、おばあさんはあまり商売をする気がなかったのか、戸惑った感じであった。
初め、店内が暗かったので閉まっているのかもしれないと思ったのだったが、そうやって、たこ焼きが食べられることになった。鉄板に火をつける段階から始めたおばあさんに申し訳なく感じ、二つ注文したのだが、一つ8個入りで200円なのだというから激安である。
やがて焼き終え、自分のテーブルに運ばれてきたたこ焼きを前にして、自分はビールも飲みたくなり、店の入り口にあった冷蔵庫から缶ビールを取り出し、おばあさんにまとめて会計を頼んだ。
すると、おばあさんはその会計を受けつけようとしない。奇妙だな、と思い、おばあさんに缶ビールの値段を聞いた。おばあさんは何やらまごまごした後、「いや、250円だったかな・・。今、息子がいないもんで分からんのですよ。そのうち、帰ってきますから」と言った。なるほど、と思った。このおばあさんは留守番だったのである。それで自分ではあまり商売をする気がなかったのかもしれない。自分はそう得心したのだった。
しかし、それもどうやら自分の勘違いであった。事態は更に奇妙な方向へと進んだのである。
いくら値段が不確かであろうと、その息子がいつ帰ってくるとも知れぬ自分は、たこ焼き二つの400円と缶ビール250円、合わせて650円をおばあさんに渡して会計してもらうことにした。例え誤差があっても50円くらいなもんだろ、言い値でいいやと思ったからだ。
おばあさんは受け取った650円を見て、たこ焼きは200円だから450円ね、と言って500円玉と100円玉と50円玉のうち、100円玉と50円玉を自分に返してきた。
いや、たこ焼きは二つだから400円でしょ、と自分が言うと、おばあさんは、あっそうかと言い、奥に引っ込んでいった。自分はビールを開け、飲み始めた。。・・味がおかしい。そう感じた自分は缶ビールの底面にある賞味期限を確認すると、もう半年も期限の切れたものであった。そうする内に、おばあさんが奥の方でまた何か言って、出てきたと思ったら、今度は自分の所に100円玉を2枚持って来た。自分はギョッとした。
おばあさんは平然とした顔で、650円もらったから200円のお釣り、と言う。その手にある200円とおばあさんの顔を交互に見つめ、自分はとりあえず、その200円を受け取った。そして、考えた。結論は一つであった。
邪推かもしれないが、おばあさんはボケているのだろう。
テーブルにあったたこ焼きを試しに一つ口に運んだ。うまかった。これは正常である。おばあさんは、今息子がいないから、と言っていた。しかし、昼で店の前の通りが観光客で賑わう、言わば稼ぎ時といえる時間に店にいない息子。店を開けたまま、慣れないおばあさんに留守番をさせる息子。半年も期限の切れたビールを店に置いておく息子。そんな息子があるだろうか?自分は次第に、その息子の存在さえも疑いだした。そうこうする内に、何やら手伝いのおばさんらしき人がやってきて、本格的に商売を始めたようだった。
思い込みかもしれない。しかし、自分はなんだか色々な事で頭を巡らす内に、おばあさんが哀れになり、いや、哀れなんて人に用いるには失礼至極な言葉であるけど、漠然と、悪いことをしたかな、という気持ちになり、200円を今食べたたこ焼きの皿の下に置いて、ごちそうさんと言って店を出た。
そうして店を出て小走りになった。皿を片付けにきたおばあさんが200円を見つけ、通りで「お客さん!」などとやられたら、こっちはいたたまれなくなる。それが恐くて、往来の中に早く隠れてしまいたかったのだ。その意識下には、おばあさんに200円を渡された瞬間、ほんのわずかながらに「得をした」と思った自分がいたからだ、とは後になって気づいた。
ボケというのは、ある意味、死よりも周りにいる人を辛くさせる。老人はボケると、被害妄想に走り、あれを盗まれた、これを盗まれた、と言い出す人が多いと聞く。しかし、そんなことよりも、もうまるで飯を作る能力もないのに、ままごとのように自分に食わすための米をとぐ動作、味噌汁を出す動作などをされたら、考えるだけでそちらの方が恐ろしいのである。悲しいのである。
あのおばあさんにしたって、代金を二度もらいに来たとかいうのだったら、自分はここで笑い話にしていたろう。この一件で、自分は自分の配慮のなさからか、切ない気持ちになってしまった。そして、切ない気持ちで歩き続けた。
書き忘れたが、今日の午前中、兵庫に入った。兵庫は短い。鳥取砂丘もすぐそこである。
夜、歩いていて気を使うのは電牧だ。電牧とは、恐らく電気牧柵の略であると思うが、軽微な電気を流した針金の柵で、北海道ではこれを牧柵として牛を飼う牧場も多い。ここでは猿害予防のためと思われる。丹後半島全域の畑、水田、至る所に張り巡らされていて、それが歩道ギリギリまでせりだしているので触れないように、また車にも注意して歩かねばならない。触れると感電し、体のどこかが軽く痙攣する。それが結構痛いのだ。
香住の町に入り、スーパーのベンチで眠。最近は蚊予防のため、靴を履いたまま寝ている。

天候
晴れ
気温
朝24℃ 昼31℃ 夜26℃
歩数
記録なし
出費
飲料×5・・655円
たこ焼き・・400円
耳エステ・・1800円
タバコ・・300円
缶ビール・・250円
風呂代・・600円
カップうどん・・155円
おにぎり・・105円
パン・・92円
発泡酒・・140円
スナック菓子・・103円
計4600円
累計543250円
食事
朝・・カップうどん、おにぎり、パン、コーヒー牛乳
昼・・たこ焼き、缶ビール
夜・・発泡酒、スナック菓子
道中・・ウーロン茶、ポカリスエット、ジュース×3、飴
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comment

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200円か そう言う気持ちってあるよな、
車に気付けて!

いやぁ,もう兵庫かぁ。本州もあと僅か♪
電牧って,至る所にあるんやなぁ。自分も感電した経験ありますわ~(涙)
9月に福岡行きます!日程合えば,ぜひ!!

りょうさん>旅をしていると、ホント色んなことがあるもんですね。今は道の駅で甲子園を観てますよ。
蒼いチャリ@函君>9月!ちょうどいいよ。俺も9月から福岡にいると思うから、すぐ飲み行こうぜ。ラーメンと明太子とうまい居酒屋を案内頼むよ。

合点!まかせてp(^^)q
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プロフィール

高沢 里詞

Author:高沢 里詞
埼玉県行田市出身
S57・12・7生
26歳♂
B型
パンクロッカー・詩人
行田秘湯の会会長
S・O’S(スーパーアウトドアーズ)部長
行田不毛の会会長
行田死語の会会長

注※どの会も新規会員募集は行っておりませんが、もしも会員になりたい方がいましたら密談でどうぞ。

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