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3日目 天塩40km前~天塩

20070409091936
朝7時起床。と言っても、下は砂なので正確には起砂。利尻富士に「おはようございます」と挨拶してから立ち小便をした。小便が疲労の色と臭いがする。体の調子は、というと昨日とあまり変わらない。良くもならないし、悪くもならない。膝が少し痛む程度である。朝食にレトルトのわかめご飯を食べた。これはすごい。お湯を注いで30分ほど待つだけで炊きたてのよう。空いた容器でそのまま「松茸の味お吸いもの」も飲んだ。永谷園のやつね。
今日はなんとしても天塩の街まで行かなければならない。食料はまだある、が、水がない。残っている水分は水筒の中にあるわずかな水だけである。そして風呂にも入りたい。旅をスタートさせてから、昨日、一昨日と風呂に入っていない。靴下がモーレツに臭い。午前8時20分、出発。昨日は携帯電話の電波が全く入らなかったが、歩き始めて少しすると入り始めた。そして、電話の呼び出し音。誰だ、こんな朝から、と携帯の画面を見てみると親父である。
「昨日、携帯がつながらなかったじゃないか。どうしたんだ」
「電波がなかったんだよ」
「電波がないって・・、充電はどうしてんだ?」
「ん、電池式の充電器」
「今、どこにいるんだ」
「今は天塩って町に向かってるところ」
「なに、一人になっちゃったんだって?」
「うん」
「お前よ、もうどこかで自転車でも買って、その辺まわったら帰ってこいよ」
「自転車?」
「一人で旅したって何の意味もねえじゃねえか」
「うーん」
「浮浪児みたいなもんだろ」
「うーん」
「お母さんも心配してるぞ」
「うーん」

「だいぶ心配してんだから連絡ぐらいしろよ」
「でも、電話してたら携帯代が」(旅の間の携帯電話料金はまとめて銀行に入れてきたので、その預金がなくなったら携帯電話が使えなくなる)
「携帯代って言ってもよ」
「分かった、じゃあ毎日メールするよ」
「おう、そうしろ」
「うん」
「まあ、いいや。また後で電話するから」
「うん」
それから数十分後、今度はおかんの携帯電話から電話があった。
「あんた今どこにいんの?」
「北海道の上の方だよ。ちょっと左に下りたところに天塩って町があるでしょう?」(家を発つ時に親に日本地図を渡してあった)
「うん」
「今、その町に向かってるところ」
「あんたねぇ、もう帰ってきなさい」(すでにもう涙声である)
「なんで?」
「お父さんとお母さんはね、あんたが二人で行くって言うから許したんだよ」
「うん、でも一人になっちゃったんだよ」
「なのに、どうして行ったの!」
「どうしてって言われても・・」
「ご飯だってちゃんと食べてないみたいじゃない」
「食べてるよ、今日の朝はわかめご飯を食べた」
「レトルトでしょ」
「うん」
「ちゃんと食べなきゃ」
「うん」
「昨日だって野宿したんでしょ」
「うん、だから今日は風呂も入んなきゃだし、天塩の街に着いたらライダーハウスみたいなところに泊まろうと思って」
「そんなのがあるの?今の季節じゃ、やってないでしょ」
「うん、まあ、なかったら民宿に泊まる」
「家にいるほうは辛いんだから」
「ばあさんがいるじゃない」
「だから、おばあちゃんだけじゃなく、あんたまで心配で余計大変じゃない!」「ばあさんだけでいいじゃない」
「そんなわけにいかないの!」
「うーん」
「・・とにかく体に気をつけて」
「うん」
「ちゃんと食べて」
「うん」
「・・・・」
「うん」
「それじゃあね」
「うん、じゃあ」
思えば、自分は親の反対を押しきってばかりだ。高校に進学する時からずっとそう。相撲で言えば自分の得意技は寄り切りである。なんて、おちゃらけても申し訳なさが消えるわけでなし。自分は母を泣かせることが多い。自分は自分のやりたいように生きているのに、自分は自分で選んだこれ以上ない幸せな人生を送っているつもりなのに、母は泣く。心配しているから泣くのだろうが、例えばこの旅だって終えなければ自分の中に何か進めないものがある。親心というのは不思議だ。子供をしっかりした、そう、自分が伴侶に求めるような人間に育てたいなら世の中に放り出せばいいのに、最後のところで「うちにいればいいじゃないか」と甘やかす。自分も親になればこの親心が分かるだろうか。
午前中は歌を歌いながら歩いていた。ここ2日間、歌を歌いながら歩いてみて気づいたのだが、自分はしんどくなってくると歌がまず歌詞付きからハミングに落ちる。さらにしんどくなると歌わなくなる。つまり、歌によって自分の体調を知ることが出来る。実にいい発見をした。午後からはほとんど歌わなかった。やはり、ここにきて疲れが表れはじめたということなのだろうか。
昼前に着いた稚咲内という町は何か商店でもあるだろうかと思いドキドキしたが、農協の倉庫しかなかった。くあー、と叫んでボトルの水を飲み干した。ついに水が尽き、今日中に天塩に着かないとひどいことになる。ただ、自分の体はエネルギー効率がいいと思う。昔からヤセの大食いと言われてきたが、食べなくても結構動ける。ワカメご飯だけでも、午前中いっぱいは馬力がもった。
歩いていると、だいぶ先の方にビルの影のようなものが見えた。なんだありゃ、まさかあんな所にビルなんて立ってないだろうし、ま、まさか蜃気楼か?!と思い、写真を撮って歩を進めたら次第に影がばらけてきた。なんてことはない、風力発電機の群であった。
午後4時50分、天塩の街が見えてきた。嬉しい。昨日、抜海で立ち寄った商店を除けば稚内から70km、何もなかった。石ころを踏みつぶして歩く。そうすると、微妙に足ツボが刺激されるから気持ちいい。
街に入ると、まずコンビニに向かった。サイダーを一本購入し、店員にこの町の民宿情報などを聞く。都合よくコインランドリーを併設した民宿を教えてもらい、直接交渉へ。(この時、助かったのは自分の財布には手持ちの金がなく、銀行も閉まっていた中で、リュックの中に旅に出る直前まで働いていた職場のおばあちゃんから貰った餞別が入っていたことである)朝食付き一泊4000円とストーブ燃料代500円のところ、ストーブは使わないということで4000円にまけてもらった。ただ、風呂の湯を沸かしていないからシャワーしかないと言う。仕方なく、民宿から少し歩いて公共の温泉へ行くことにした。民宿のおばちゃんが風呂代を出してくれた。風呂がこんなに気持ちいいというのは、いつぶりだろう。帰り、コンビニで食料を調達。民宿に戻り、新銘柄のビール「キリン・ザ・ゴールド」を試飲。

天候
晴れのち曇り
気温
朝3℃ 昼10℃ 夜(9時)4℃
歩数
55829歩
累計140251歩
出費
宿泊代・・4000円
コインランドリー(洗濯・乾燥)・・600円
サイダー・・118円
コーヒー・・120円
足ツボマッサージ機・・100円
スナック菓子・・124円
レトルトさけ茶漬け・・278円
笹かま・・105円
ウイダーインゼリー×2・・408円
スポーツドリンク×2・・196円
リゲイン×2・・256円
カップラーメン×2・・300円
レトルトかに雑炊・・298円
ビール・・270円
飴・・168円
カロリーメイト×2・・204円
計7545円
累計8925円
食事
朝・・レトルトわかめご飯、レトルトお吸いもの
昼・・ハイチュウ
夕・・ビール、笹かま、スナック菓子
道中・・飴
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プロフィール

高沢 里詞

Author:高沢 里詞
埼玉県行田市出身
S57・12・7生
26歳♂
B型
パンクロッカー・詩人
行田秘湯の会会長
S・O’S(スーパーアウトドアーズ)部長
行田不毛の会会長
行田死語の会会長

注※どの会も新規会員募集は行っておりませんが、もしも会員になりたい方がいましたら密談でどうぞ。

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